社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

invert 城塚翡翠倒叙集

今日のおは朝の中継、アナウンサーが寝坊してスタートに間に合わなかった。
ガチ寝坊でわははー、で結果的には良かったんだけど、体調崩してたりぶっ倒れてたりしない?とちょっと心配に。
一気に寒くなったもんな。

「invert 城塚翡翠倒叙集」(相沢沙呼講談社文庫)読んだ。

表紙好き。
「medium 霊媒探偵城塚翡翠」の続き、かな。
sociologicls.hatenadiary.jp
ドラマは完全に続きだった。
最初に犯人が解っていて、城塚翡翠が如何に謎を解いて真実に迫るか・・・という推理小説集。
倒叙だと「いつバレるか?」というドキドキがありますな。
「medium」のやり口(言い方他に無いんか)を考えると、もしかしたら「最初から犯人解ってるよー」と言いつつ、明後日の方向から真犯人登場!もあり得るのでは、と思いながら読んだ。
倒叙ミステリーといえばコロンボ古畑任三郎、彼らみたいに探偵側が最初から「全部お見通しですよ」という素振りではないけど、其処んとこも果たして?
なかなかにスリリングである。
考えさせる倒叙

以下、ちょとネタバレするある。





結果として、倒叙を叙述で以て倒す、みたいな。
特に「信用ならない目撃者」は。
小説読む楽しみをとっとこう、とドラマ版「invert」は敢えて観ないようにしてたが最終回だけチラ見してた、よくあれを映像化したね・・・。
城塚翡翠が犯人を暴こうとしてうまく掴めないジリジリ感も、犯人側の主観でしかない。
「こんな回りくどいものは、あまりにも馬鹿馬鹿しすぎます。」(p.362)と言いつつ、めっちゃ回りくどい。
そして「読者の人たちは、ぼんやりと犯人がわかればいいと思っているんです」(p.363)は耳が痛いというか目が痛いというか、どうもすみませんね。
謎と其れが解かれる過程が読めたら良いと思ってミステリーを読んでいる。
そういう読み方もアリだと思うけどな、作家さんは厭なんだろうけど。
色々推理したり想像したりしながら読んで、最後に「そう来たか!」って揺さぶられるのもミステリーの醍醐味なのかな、と。

其の他細細と思った事。
・雲上の晴れ間
積まれてる書類にあれ?と思ったら!
・泡沫の審判
其処迄あざといか・・・「安心さん」わろた。
”白井奈々子”を演じつつ、”城塚翡翠のあざとさ”も演じてたんかな。
・信用ならない目撃者
不審人物目撃の下りは自分もやられた。
確かによく考えたら、普通は見えへんよなぁ。
あと「medium」の時のアイツの事は余程惹かれてたんだ・・・。