社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

恐怖箱 怪道を往く

祝日と土日の間の1日、ぶっちゃけ仕事が進められない。
1日くらいお休みしても支障は無さそうである。
でも出勤するのですよ。
夕方、歯科定期健診があるの忘れちゃいそうだから。。。

「恐怖箱 怪道を往く」(高野真/竹書房怪談文庫)読んだ。

なんだろうな、後半の東北の話がぶっ刺さる。
今迄、東日本大震災と震災に絡む”不思議な話”というのはルポとしても実話怪談としても読んでいる。
どちらかというと「怪道を往く」はルポの方に近い感触がある。
実話怪談でお書きになる方は敢えてだと思うけれどもっとさらっと、淡淡としている事が多いような気がする。
色んな立場の方が色んな形で書いて、後に残していく事に意味があるんだろうな。
震災で亡くなった方が今でも訪ねてこられる話を読むと、”2つの世界”が隣り合って重なり合っているのだろうか、と思う。
「魂でもいいから、そばにいて 3・11後の霊体験を聞く」読んだ時にもちょっと思った。
自分はこっち(高野さん)の方が好きだ。

其の他気になった話等。
・鑑
コミケの話。
余程新刊を楽しみにしておられたんだな、最後読んで安心した。よかった。
コミケは色々伝説があるから、魂だけで参加しはる方もいらっしゃってもおかしくない。
余談だけど、「商売」ではなかった筈である、コミケは。
話をしはった方がそう仰ってたのだったら仕方ないのだが、ちょっとモヤったもので。。。
・呪詛と復讐
怖いというよりは胸糞が大層よろしい話である。
復讐しはりたい気持ちも解らなくもないし其れだけの事をされているし読んでるだけの人間には何とも申しようが無い、ただ”縛られて”しまうのは、よかったんだろうか・・・と少し思った。
復讐し続けるのは、ずっと苦しみ続ける事でもあるだろうに。其れが呪詛の対価だったんだろうか。
・淡州奇譚
”お作法”は文化人類学の授業で知ったので黒い牛を飛び越えるのも知っていたが、そんなにどでかい牛だったのか。
普通の牛だって越えるの大変だろうに(其処?)
其れだけ「人を呪うというのは困難」であり「止せ」という事なんだろう。

あとがきで昨今の怪談ブームと読者の感想(言いたい放題)について触れられているが、あまりに怪談の本もイベントも多過ぎて致し方無いような気がする。
裾野が広がると、色んな人が集まってきちゃう。
読者が感想を言いたい放題するのも自由だし、著者が読者・客についてモノ申すのも自由である。
ところで読了後、電書の場合はどうしたらよいのでしょう・・・スマホに清め塩振ったらよいのでしょうか!?