社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

SFマガジン「BLとSF」特集

以前「アステリズムに花束を」読んで
sociologicls.hatenadiary.jp
其の流れでBLのSFは無いのか?という事で教えて貰った中から凪良ゆう読んで*1
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SFマガジンの方もBLのSFの話してはったけどどうなったん・・・?
尚、自分は↑と「富士見二丁目交響楽団シリーズ」の第一部と友人からの頂き物の”ほんのり”したのを読んでいる。

SFマガジン2022年4月号(早川書房)読んだ。

出たよー。
今迄SFマガジン読むの我慢してたのに・・・「空の園丁」を中途半端に読む事になるからさ。
吟鳥子「HabitableにしてCognizableな領域で」をトップバッターに持ってきたら良かったのでは。
BLとは何か、をSFに絡めつつ上手く描いてはるなぁと思って。

BL要素が濃くなるとSFぽくなくなるというか、SF要素が濃くなるとBLが”ほんのり”になってしまうような気が。
BLを書こうとしたが最終的にBL以上にオメガバースに惹かれて、そちらを書きたくなったのかなー、という作品もあった。
琴柱遥「風が吹く日を待っている」ですけども。
話はめためた好き。特集の作品の中で一番好きだ。
其の点、木原音瀬「断」はごりっごりのBLよなぁ。
どえらいもんを読んでしまった。
そして小川一水すぎょい。
一番BLとSFのバランス良いかも。
ほんで可愛い。
「二人しかいない!」のBL者の感想聞きたい。

個人的にJUNE絡みの話が面白かった。
そういえば昔”耽美”とかあったよなぁ。今のBLとはちょっと違うようだ。
中島梓的にオメガバースはどうなんだろう。
ブックガイドに「機龍警察 暗黒市場」と「戦闘妖精雪風」あるんわろた。
雪風アリならなんでもアリじゃん・・・まぁそういう話もあるな。
天井と床で攻受を考える的な。
暗黒市場はブロマンスだと思う。
ウィングス」「花とゆめ」「LaLa」にばりばりSF載ってたやん*2、ああいうの読んで育ってきた人がBL書いたらさらっとSF的要素入れられるのかもなー。
あと「BLといえば腐女子」という事で腐女子論も載っているが、なんか蛇足なような気がしたよ・・・。
其の分どなたかのショートショートでいいからBLなSF読みたかった。
飛浩隆とかさ・・・御多忙そうで新規依頼は受けてはらへんみたいだが。
此の特集のアンソロ本出る時に期待しよう。
(出るかは分からないけど百合の時は出たじゃん)

特集以外だと伴名練「戦後初期日本SF・女性小説家たちの足跡」が面白かった。
「日本SFの臨界点[怪奇篇] ちまみれ家族」の光波耀子のとこに書かれていた内容がもうちょっと詳しく書かれている。
ほんま勿体ない・・・。
「さようなら、世界」はなんじゃこりゃ?と読み始めたがヴォコーダーが通信内容秘匿の為の暗号装置として生まれたものだった、とは知らなんだ。
平和利用は良い事だよ。
よしながふみインタビューも良かった。「大奥」読みたい。
連載だと村山早紀「さやかに星はきらめき」が良かった。
美しい未来の話を読むのは「博物館惑星」シリーズ以来かも。
尚、「空の園丁」はココしか読んでないので全く解らなかったが面白かったです。

ついでと言っちゃ何だが「紙魚の手帖」vol.3も読んだ。
話題のアレは全くもって其の通りだった、ただ凄く“女だった”感も強い。
そういうの超越しちゃった上で此のご時勢のジェンダー云々に一撃食らわしてる話かなと思ってたんだけどなー。

*1:思えば此れが初の凪良ゆうでした

*2:恋愛モノ避けていくと自ずと此の辺になるような