社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

203号室

打ち水」と称して朝イチで除湿機の水をぶち撒けたら涼しくなるだろうか。

「203号室」(加門七海光文社文庫)読んだ。

大学に入って憧れの東京での一人暮らしを始めた清美を襲う怪異。
異臭、厭だよね・・・そして怖さを増幅する。
家探し、引っ越しのタイミングで読まなくて良かった。

で、虚実混じってくるのが怖い。
何もいない、ようで単に自称霊能者には解らないだけなのかもしれない(うさんくさいじゃん)し、理想とプライドが高そうなので現実を直視し切れなくなって色々存在しないモノまで見える/感じるようになってしまったのかもしれない。
其処んとこをどうにでも解釈出来るのがね・・・想像しちゃうから・・・。
そんな事を読み終えて考えたのだけど、此のエントリ書くにあたりもう一度読み返していて、ふと思った。
もしかして、清美の方が”怪異”になっちゃったとか・・・?
ほんで次に住む人に「許さないわ」「出ていってえっ!」とか。
清美の話、其れ以降に入居した人の話が入り混じってるとか。
怪異に対して言ってる台詞が実は其れ以降の人に対しての台詞だったりとか。
代代の住人が清美だとか。

其れにしても、加門さんの実話怪談の怖さを思うと「203号室」も「祝山」もまだマシなような。
フィクション化する時点でマイルドにしてはるんだろうか。