社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

京都SFアンソロジー ここに浮かぶ景色

フジ観に京都音博観に行っちゃう?と考えたが其の日は夕方目撃しに大阪城野音行くのであった。。。

「京都SFアンソロジー ここに浮かぶ景色」(井上彼方・編/Kaguya Books、社会評論社)読んだ。

観光地ではない、ネットで”あるある”として言及されるのではない、京都。
編者後書きによれば「記憶」「過去の蓄積」という共通した要素があるのだそうだ。
立て看板もあれば植物園もある(流石藤田雅矢さんだ)、京都どまんなかもあれば大山崎精華町もある。
存在しない京都もある。
織戸久貴「春と灰」は長編で読んだら面白そう・・・と読みながら思ったが、読み終わったら短編で良かったのかも。
主人公の名前は何だろう。
またね?

其の他気になった話等。
・ピアニスト/暴力と破滅の運び手
作品タイトルみたいな著者名だな・・・。
物語から想起される映像が美しい。
しかしウツィアは随分と傲慢なピアノを弾く人なんだろうな。
他人に作用する事は出来ても、作用される事は無い。
孤独だ。
果たして其れは幸せな事なんだろうか、と作品とは関係ない所でちょっと思った。
・聖地と呼ばれる町で/鈴木無音
或る有名な映画の”聖地”とされる町で営まれる民宿と、其の映画監督の息子が撮るドキュメンタリー。
SFなのかはさておき面白かった。
聖地巡礼する人達は自由に其の作品と場所に浸れる、しかし聖地では其の後も暮らしていく人がある。
其の事に気づいてる人はどの位居るのだろうか。
映画も其れ以外も、聖地巡礼したがる人にブッ刺さって欲しい。
・第二回京都西陣エクストリーム軒先駐車大会/溝渕久美子
京都の軒先駐車を通じて町の記憶を見ていく話。
ずっと見続けてきたから出来るのが軒先駐車なのだった。
自動運転と競ったらよろしいわ、とならないのが面白い。ちょっと切ない。

どうでもいいニュース:
聖地巡礼といえば10年前に富士吉田に吉田のうどん食べに行った。
みうらうどんでフジ関連の記事が壁に貼られてるのめっちゃ見たけど、あんまりフジファンってのは前面に出さないようにひっそりおうどん食べて散歩して帰った。
あまりにもふっつーに皆さん暮らしてはるから、志村の故郷!って騒ぎたくなかった。