社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

船玉さま 怪談を書く怪談

こないだ職場の冷蔵庫から謎の液状化した物体が発掘された。
誰かの食べさしだと思われる。
なんかヤバげだったんで廃棄された。
しかし、実はまじないに使うブツだったらどうしよう、

・・・と一瞬考えてしまう怪談スキー脳。

「船玉さま 怪談を書く怪談」(加門七海角川ホラー文庫)読んだ。

表紙怖いけど美しい。
収録されている怪談も、そんな感じである。
「怪談徒然草」よりマイルドだけど*1・・・それでも背中が冷えるのは何故だろう。
「幽」でやってた連載の書籍化やんね。
「とある三味線弾きのこと」は読んだ記憶がある。
物悲しくて少し虚しさがある。
此れで良かったんだろうか・・・と思うのは、当事者ではない通りすがりみたいな読者だからかもしれない。
今回読んでて思ったんだが、女の方には何もなかったのだろうか。
東雲さんが色々やっても動じない図太さがあるから身を引いたのか。
「誘蛾灯」も読んだ記憶が。他の方の話も読んだんだっけな。
ところてん方式にちょっと笑った、
しかし何でまた「幽」の慰安旅行でそんな宿取ったのか。
加門さんに相談したらよかったんでは・・・あ、敢えて此のホテルにしたのか。

「怪談を書く怪談」とあるように、怪談をお書きになる際の話も。
”話が呼ぶ”というのは他の話を呼ぶという事でもあり、書かれるタイミングや書かれ方をも”呼ぶ”のかもしれない。
加門さんの書き方をもってしても「書かれたくない」という話もあるのか。。。
聞いて欲しい、知って欲しいけどあんまり広めんといて・・・ってか。
「聖者たち(二)」「浅草純喫茶」はお人柄を”見込まれ”たのかも。

あと「怪異実聞録・なまなりさん」(中山市朗/MF文庫)も再読した。
妬んだり嫉妬していじめたり呪ったりしちゃいけない。
読み返してふと思ったが、双子側の人は誰も“彼女”の苦しみについて思いやってはいなかったんだな。。。

*1:あれはほんま読んでて「まじでやばい」ってなった、でも途中で放るのは尚更「まじでやばい」って感じだった