社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

屋敷怪談

今朝のおは朝のコメンテーターが呂布カルマだったんだが、ええの?
能登地震絡みで相当えげつないツイしてたが。

「屋敷怪談」(影絵草子/竹書房怪談文庫)読んだ。

文章が良い、するすると流れて不思議さを醸すけど「いかにも」じゃない。
「屋敷」という縛りがあっても、集められた怪異はバラエティ豊かである。
「其れなんて『ししりばの家』?」みたいな屋敷もある、砂はやっぱり怖い。
屋敷が「呼ぶ」事もあるのだろう、「死にたい人だけが辿り着ける」家ってそんな風に思えた。
そして屋敷の怪談というのは家族の怪談でもあるのかも。
家族に纏わる話もあるし、家族関係の歪さが現れてる話もある。
「見えないものがあるというなら、それも幽霊とさして変わらない」、確かに。
あとがきで怪異に意味・理由などお構い無し・・・という話をされているが、怪異がお構い無しだろか有ろうが兎に角よく分からないものは怖い、だから人間は意味・理由を付けたくなるんだろう(其れが行き過ぎれば「公正世界仮説」みたくなってしまうが)、と思った。

其の他、気になった話等。
・「まくれる」
「ごぜんさま」は「御前様」かと思った。
・「茶室の海」
砂があっても、こちらはあんまり怖くない。
茶室だから、なのかな。
・「犬声」
犬が守ってくれてはるんやろなぁ。

ていうか読んでる時はあまり思わなかったけど、後から「じゃあ振り返って気になった話の感想を書こう」と思った時にぶわーっと怖くなる話が幾つか。
読むのは平気だけど触れると何かありそうで怖い。
どの話だったか、語り手が「死ぬ迄帰らない」と仰っているのがあったが、「死ぬ迄帰らない」は「死んだら帰って来させられる」にならないのだろうか、とふと不安に。

ところで名前伏せ切れてないのは態となのか偶偶なのか・・・。
竹書房怪談文庫の他の本でもちょいちょいあるんですが。
気にするこたァない、んだけど「あれ、此の人いつ現れたんだろう」と微妙に気になるもので。

どうでもいいニュース:
「屋敷怪談」と打とうとして「やしきたかじん」と打ちそうになる。