社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

煙鳥怪奇録 ののさまのたたり

11月だというのに、あまりに温過ぎてたっぷり寝たいのにお布団から抜け出した。

「煙鳥怪奇録 ののさまのたたり」(煙鳥・編著、吉田悠軌、高田公太・共著/竹書房怪談文庫)読んだ。

※実際の煙鳥さんのクレジットは「編著・怪談提供」
じんわり怖い話、時々ほっとする話。
とある話、「こういう事があった」と語る時には怖くないし実際に拝読した程度ではあんまり怖そうではない、でも御本人は其の時其の瞬間には「怖い」と認識してはる。
書き手の解釈に「成程」と思う一方、「めっちゃ怖かったけど怖すぎて精神的に封印してる」可能性もあったりしてなぁ、と考える。
人の心だもの。
「鏡柱」怖い。
世の中のぐだぐだっぷり見てると広範囲に”まじない”仕掛けられてるかもとは思いたくなるし、そういうモノの所為にしたい。
(と思わせるのも”まじない”の一部かも?)
只、其の意図が分からない。
社会全体ぐっちゃぐっちゃにしても、なぁ。
真っ当な人間滅ぼしたらチューチュー養分吸うとこ無くなるし。
悪意はキリが無いし。
分からないから怖いんだけども。

其の他気になった話等。
・チ・コッ・テレケ
神様からすると「人間ええ加減にせえ、お互いの領域を侵すな」だけじゃなく「熊ええかげんにせえ、お互いの領域を侵すな」なのだろうか、と読んでて思った。
・すいかみさま
ほっとする、いい話。
西瓜の要望に対応出来はる人だから、美味しくなるんだろう。
みんな幸せ。
だけど、他の西瓜を美味しく食べられないのはちょっとだけ不幸なのかもしれない。
・瞼の男
良かったなぁ・・・と思ったが、「わかる」だけだと人間はしんどそうである。
「こうして欲しい」って伝えてくれたらよいのにと一瞬思ったが、其れが叶えられるかどうか解らないもんなぁ。

書き方としては変に凝らない方が良いのかもしれない。
こないだツイで見た、高田さんの本への低評価コメントみたいな事言う人もどうかと思うけど。。。
「こういう出来事/現象があった」だけでも十分怖いモノは怖いし、不思議なモノは不思議である。
煙鳥さんの蒐集しはる話は特に。
で、続けて書かれる事で自ずと見えてくる線があるでしょうし。
其の”線”が明確に語られないけど、読んでたら解るよね・・・っていうのが此れまためっちゃ怖いよなァと個人的には思う。
ただ、其処ら辺は人の好みでしかないのだ。
素材の味がウマい!と思う人もあれば、しっかり味付けしてる方がウマい!と思う人もあるようなもので。