社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

ギリシャSF傑作選 ノヴァ・ヘラス

今日頑張ったら暫くお盆休みである。
やらなあかん事もやりたい事も沢山あるけど、ぼんやりしてるうちに終わっちゃうんでしょうな。。。

ギリシャSF傑作選 ノヴァ・ヘラス」(フランチェスカ・F・バルビニ&フランチェスコ・ヴァルソ・編、中村融他・訳/竹書房文庫)読んだ。

知ってるようであんまり知らないギリシャ
ギリシャ神話、万城目さんが旅行しはったとこ・・・だっけ?
読んでてどんよりする。
貧富・身分格差ばりばりあるし、環境酷いし。
現実の現代ギリシャを反映してるんかな。
でも逞しい。
物語自体が大きく動くというより、SF的な世界での日常を描く、みたいな感じの作品が多かった。
蜜蜂ドローンって面白そう・・・だけど蜜蜂が居ないって事だからあんまりよろしくないな。
「アバコス」は実現したら面白そうではある。何食わされるんか怪しいのがちょっと怖いけど。

面白かった話等。
・人間都市アテネイオナ・ブラゾプル
効率的に利用される年に配置転換され続ける人の話。
仮令夫婦、親子でも。
マデボ、またエマ達に会えると良いね・・・もう忘れてしまったのかもしれないが。
此れもエライ人は“迎える”側であり続けて、配置転換しなくて済むんだろうか。
・われらが仕える者/エヴゲニア・トリアンダフィル
夏の島で働く人造人間の話。
こういうの好き、読みたかった。
人間が地下で人間らしくなくなる一方で、人造人間は人間らしくなっている。
人造人間の感情、気持ちって何なんだろうな。
再び人間が人造人間にとって代わったとして、地震が続く島で生きていけるんかいな。
・いにしえの疾病
何年も掛けて衰弱し、感覚が鈍麻して死んでいく漏失症の患者を集めた研究所の話。
早老症ぽいとは思っていた。
其処まで恐怖するという事は、ふつーの人間はめたくそ長生きして急にぱったり死ぬんだろうか。

碌な事の無い日本のSFも、いつかはこうなっちゃうんだろうか。
いやいや、クソな出来事も大喜利のネタにして笑い飛ばしちゃう文化があるからな・・・
で、そういう作品が他の文化圏で翻訳されて読まれるようになったらどう思われるんだろう。
「うわーめっちゃゆるふわやけど皮肉ってんなー」「なんか手緩い」「呑気過ぎる」とか?