「鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。」(川上和人/新潮文庫)読んだ。
- 作者:川上 和人
- 発売日: 2017/04/18
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
考察されるのは実在する鳥だけではない、キョロちゃんもだ。熊の前で死んだふりする件についても少し。
鳥が好きかは分からないが、島は好きなんでは?という位、島の話が多い。
素人が面白いと思うのは、島の話だと判断しはったからやろか。冒険ぽいし。
文庫版あとがきには「現実の研究生活は地味で単調だ。」とある。
でも川上さんだったら「普段の研究はこんなに地味なんです!なーんも面白い事は無いです」という内容でもめっちゃ面白く書きはるんやろなーと思う。
真顔で冗談を言ってるような面白さ。
数量の喩えがこれまた面白い。
例えば小笠原諸島の高さを「薄さ自慢のiPhone6なら13万台分の高さ」とつるっと説明されている。
膨大過ぎて想像つかない、だが「兎に角高いのだな」という事はよく解る。
好きだけでは研究対象に出来ない。
「好き過ぎて全てを詳しく知りたい!」という”好き”だから研究対象に出来たんだろうと思った。
どうでもいいニュース:
頭上に落ちてくる鳥の糞、あれは糞じゃなくて尿なのだそうだ。