社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

死人の口入れ屋

昨日は美容院に行ってた。
薬剤付けて置いてる間に本読んでたら、美容師さんと本の話題になった。
最近、わんこの病院の合間に結構本を読んではるそうである。
色々話をお伺いして、京極先生の「死ねばいいのに」をお勧めしておいた。
わんこ連れで百鬼夜行シリーズは酷だろうし・・・。

「死人の口入れ屋」(阿泉来堂/ポプラ文庫)読んだ。

其の↑時に読んでたやつ。
連作短編っぽいし、読むのに丁度よいボリュームかと思って。
「三体」は重たいだろう、物理的に・・・かといって直ぐ読み切れてしまうと手持ち無沙汰である。
”忌物”という幽霊が取り憑いた品を集めたり貸し出したりする骨董品屋の話。
物というより、霊を貸し出す感じか。
システムとして、何とでも使い様がありますな。
読む方も何があって誰がどう忌物を使うのか、そしてどうなっちゃうのか・・・気になる。
しかし大体復讐、借りて来た霊を、見る側が「あの人だ」と解釈して怯える、という。
多分そういう”使われ方”するんだろうなと思ったら矢っ張り。
敢えてパターン化して「先ずは御機嫌伺いに」って事かな。
面白いんだけど、もっと面白い筈!と思った。
此の先が楽しみ。

とある復讐者に「自分が納得するための手段として復讐があるんだ」と指摘する。
”気持ちの落とし所”としての復讐。確かに。
復讐してもキリが無いし其れだけでは何も解決出来ない、復讐したい相手がクソ過ぎて虚しさしか残らない事もある。
復讐が上手くいくかは、復讐する側が納得出来るかどうか・・・復讐って難しい。

其れにしても、此の世に思いやら何やら残して幽霊になった後で、ずーっと“忌物”として使役されんのも辛そうである。

どうでもいいニュース:
またお気に入りのセーターの肘がうっすうすになって透けてきた。
かなしい。