社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

営繕かるかや怪異譚 その弍

今日は雨降りという天気予報もあれば晴れ・曇りという天気予報もあった。
蓋を開けてみればそこそこ晴れて曇りがちで風が強い、と思っていたら雨降り。
当たってるような、当たってないような。

「営繕かるかや怪異譚 その弍」(小野不由美/角川文庫)読んだ。

”営繕”で怪異を解決しましょう、という話その2。
営繕屋の尾端さんの関わり方も、怪異の人間への関わり方も様様。
其其の”落としどころ”に上手く”落ちて”くれるばかりではなさそうである。
話自体の面白さ・美しさだけじゃなく、どう営繕で関わっていくのか?という話の広がり方が素敵。

どれも面白かったけれど、特に気になった話等。
・芙蓉忌
今回の6つの物語の中で一番美しくて儚くて幻想的。
出来るのはあくまでも営繕、祓うも何もないのだな。
祓えないからこうなってるのかもしれないが。
女が可哀想な気がした、其れも思うつぼだったりして。
自分が此の家に住んでたら首スパッとやってそうだ、と考えると一層怖い。
・魂やどりて
古い長屋を自分でリフォームして住む人の話。
住みやすいように、自分の気の済むようにリフォームするのは自由だが、物を素材としか見ていない、年を経た物の持つ歴史を考えもしない人っていうのは、或る意味、向いてなかったのかも。
あとセンス悪そうだよな・・・ごたごたしていて。
箪笥か箸置きかな?と思って読んでいた。
・水の声
ホラー・怪談のようでミステリーのようである。
こういうのも尾端さん案件なんだな。
とはいえまさか・・・とは思っただろうけど。