社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

毒を喰らわば

飲み始めた時に体重が増えてイヤン!だった薬を断薬しつつあるんだけど、更に体重が増えた。
どうして。
以前別の薬を断薬した時はちゃんと体重減ったのにな・・・。

「毒を喰らわば」(杉村啓/醤油をこぼすと染みになる)読んだ。

摂取したり体内に入ったりしたら健康を害するもの・・・其れが毒。
毒について知る事で「何故其の処理をするのか」「どうすれば毒を喰らわずに済むか」が解る。
例えばじゃがいも。
「緑色になってるとこ、芽が出てるとこは除けよう」と言うけどお腹壊す位だろ?
・・・と思ってたら結構怖かった。
神経毒が含まれていて、すっげー苦しそうだし死にそう。
なので保存方法に気を付けて(傷ついたとこもヤバいそうだ)、緑色の所や芽が出てる所を取っちゃうのである。
トマトにも毒があるが、完熟した赤いトマトを普通に食べる場合は大丈夫である。
4トン位食べなきゃ死なない。
要は手順と量の問題。
体内に入れないよう、除けたり加工したりする事、量を考慮する事で毒を避ける。
物によっては毒を薬として健康に役立てる事も出来る。

「食べ物と毒」といえば、食品添加物や農薬はどうなん?と思うかもしれない。
沢山摂ると死に至るとしても、うんと少なければ死なない、何なら一日の摂取許容量の100倍食べても健康に問題ない量が定められている。
そして野菜等にも含まれるのと同じ成分を持つ食品添加物が使われる。
何で使うのかと言えば、ボツリヌス菌を退治する等、別のリスクを防ぐ為。
ほんのちょびっと使う事でめっちゃヤバそうなボツリヌス菌の毒を防げるなら良いよねぇ。
農薬も昔は大変ヤバかった、今は除虫菊を参考に作られているんだそうだ。中毒を起こしにくい。

あと序章で触れられている「味覚嫌悪学習」が興味深かった。
昔、親戚に貰った牡蠣を焼いて食べたら非常に美味しくて牡蠣の美味しさに目覚めた。
翌日も焼いて食べたが、其の又翌日に大当たりしまして・・・吐き下しで文字通りのたうち回った。
あの時、よく出勤出来たよなぁ・・・出勤しても仕事にならなくてげろんげろんになりながら早退したが。
「見るのも厭」ではないが、美味しいと解っていても基本的に食べなくなった。
よおおおおっく揚げられた牡蠣フライなら食べるかもしれないが、怖い。
アサリやしじみも栄養の為には食べた方が良いとは思うけど、自分の調理に拙い所があったりして大当たりするのが怖くてあんまり使わないし。
本能的に叩き込まれてるんだろうな、毒の恐ろしさが。
読んでいてちょっと思い出した。
しかし「毒を喰らわ」ない為の機構だけど、切ない・・・もうちょっと無邪気に牡蠣の美味さを堪能したかった。

引用されている寺田寅彦の「ものをこわがらな過ぎたり、こわがり過ぎたりするのはやさしいが、正当にこわがることはなかなかむつかしい」である。
此の本で「正当にこわがる」為の知識・技術を身につけたい。

そういえばレタスか何かも、虫に食われた時に仕返しで食われたとこから毒になる成分が出ると聞いた事がある。
虫食いだれかの野菜を何トンと食べない限りは人間に害を為さないだろう・・・と考えてふと思った。
もしうっかり葉物野菜食ってる虫を人間が食べちゃったら、どうなるんだろう?

どうでもいいニュース:
そうは言ってもヒ素タリウムは怖い。悪意丸ごと怖い。