社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

エフェクトラ 紅門福助最厄の事件

ジャムの空き瓶ににんにくのオリーブオイル漬を作ってたんだが、思いっきり黴が生えていた。
にんにくパワーを以てしても黴は生えるんだな。
伯父に貰った大事なにんにくなのに・・・(泣)

「エフェクトラ 紅門福助最厄の事件」(霞流一/南雲堂)読んだ。

「本が好き!」の献本で頂いた。
「死に役」だけを選んで演じてきた俳優・忍神健一の俳優生活40周年記念セレモニーを開催するのだが、不可解な変事が次次と起こるので探偵・紅門福助が呼ばれた。
場所が報龍神社で商売っ気起こしてるから施設は謎に充実している、そして個性的過ぎる面子。
参加する若手俳優(?)は忍神に認めて貰って仕事貰うぞ!だし2つの芸能事務所の社長もなんか訳アリだし其の中でもすったもんだあるようだ。
千鳥のノブ化して「癖が強いんじゃ~」を連発しそうになる。
そんなんでけったいなイベントやろうとしたら、事件が起こらない筈が無い。
いきなり棺が石畳の坂下ってくるんだよ?
なんかおっかない話もチラホラ。
本編読む前にホリウッド配置図に早くも胸が躍る、しかし登場人物一覧は無いのか。。。
探偵が騙されてたら笑うんだが、果たしてどうなんだか。
本格ミステリーが好きな人に読んで貰いたい」というような話だった、確かにちゃんと本格ミステリーである。多分。
雪の日の密室殺人なんか涎垂らして読むだろ、みんな。
妙に謎解きしたがる登場人物もおるし。

以下、ネタバレ有るかも。
「本が好き!」にはもう1回じっくり読んでから感想書きますです。
そういう話なんだよ、此れは。



抑も、普通にミステリーなんである。
落ち着かない位。
トリックは割とシンプルである。
「其処まで手間暇掛ける位やったら、アッサリいっとかんかい!」という事も無く・・・は無いか。
「死体そんなとこ置いとったんかい!」のツッコミは普通じゃろ。
其の他、「あんたロープ好きやな!」「餅でやれよ!ドーナツと素材ちゃうぞ!せめて米粉ドーナツにしろ!」とツッコミ入れながら読んでいた。
謎解きはまず最初にざっと犯人挙げて、トリック説明して、其の理由を説明して・・・である。
ちゃんとみんな集めるんだな。
刀城言耶的に仮説→いやいや違う、を繰り返すタイプなのかと思ったら、そうではなかった。
いきなり解るんかい!と一瞬思ったけど、探偵ですからぬ。
癖の強い登場人物達にあれこれさせておいて裏でじっくり考える、的な。

で、何が「最厄」なのかというと・・・確かに最厄だわ。
本人的にも絵面的にも。
読んでる方は超マヂウケる〜である。
巧みだわ、文章が。

エフェクトラとは、そゆことだったか。
「俳優がエフェクトに隷属するようになっちゃおしまいだよ。そんなのはCGで描かれたエキストラも同然。そう、エフェクトラってとこだ」(p.11)、という事で事件が起こる度にチラホラ・・・なんだけど、「エフェクトラ」という言葉自体が此の作品の「エフェクトラ」になって翻弄してくるっていう。