社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

怪異猟奇ミステリー全史

「怪異猟奇ミステリー全史」(風間賢二/新潮選書)読んだ。

ゴシック小説がどうミステリーに変化して日本にやって来るか。

ミステリーを遡るとゴシック、なんだか大層な所からやって来たんだな。
奇想天外かつ或る程度パターン化された物語が好きなのは時代を問わないのかも。
偽書やらなんやら、なかなかカオスな。
一方で犯罪防止の為の啓蒙に書かれた、実際の記録から書かれた読みものも・・・とはいえ此れも娯楽になっちゃう。
探偵小説、ホラー、オカルト等を経る。
21世紀の人間から見ると、観相学・骨相学みたいなん信じちゃうの・・・である。
除霊じゃなくて「ゴーストをハントする」てのが海外らしいな。

日本では翻案小説として読まれるように。
原文に忠実な翻訳もあったけど、割と無茶苦茶そうである。
其れは其れでトンチキ感あって読んでみたいような。
翻案小説から探偵小説、捕物帖へ。怪奇幻想もあるよ。
押川春浪も出てくる、日本のSFの元祖ですな。
文豪達も書くようになる。日本独自の推理小説谷崎潤一郎によるものだったらしい。(諸説あるのかも)
そして待ってました、江戸川乱歩
探偵小説も推理小説、ミステリーとなり、社会派ブームを経て新本格へ。

・・・と雑に追ってみた。
詳しくは読むよろし。
こうやって考えてみると、ホラーとミステリーって親和性高いんだな。
そして怪奇猟奇ミステリーの歴史は大衆娯楽小説の歴史でもある、と。

どうでもいいニュース:
パノプティコン、想像してたのと全然違っていた事を今更知った。