社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

許されようとは思いません

自分の友人に「死ねよw」つった元知人のツイ垢を久しぶりに目撃したら面妖というか厄介な感じに。
あっしには関係ない事でござんす。

「許されようとは思いません」(芦沢央/新潮文庫)読んだ。

解りやすく「事件があって謎を解くミステリー」ではないと思う。
謎・真相を追うより、人間心理を抉っていく方が強いというか。
人間のイヤーなとこ、利己的なとこが丹念に描かれているような気がする
丹念に描き過ぎてミステリー的な部分が隠れてしまってるのかもしんない、とすら思う位。
ミステリーを期待するとげふんげふん、だが人間心理の抉り方が強すぎず弱すぎず興味深く追える感じなので良かった。

「目撃者はいなかった」なんて主人公がやらかして隠蔽中にとある事件の目撃者に・・・で、いつかバレるんだろうと思ったら、其処!?だし。
(全部良いけど、此の作品だけでも読んで欲しい)
「ありがとう、ばあば」は最初っから何が原因か分かってるんだけど、何故そうなったのかを振り返りつつ最後の杏の一言が気になる。
「絵の中の男」は一番ミステリーらしいかも。
”絵の中”って、そういう事か。
「姉のように」は追い詰められていくのが読んでいてしんどい、そりゃあ誰にも相談出来ひんわな。
あんたらも悪いんやん!だけど作中ではそんな風に返さない、返せない・・・其れが良いんだろうけど、読んでて非常にしんどい、辛い。
「許されようとは~」はどうなんだろうな。

「火のないところに煙は」も気になっているが、此れもミステリーorホラーと思わせて心の闇ゴリゴリなんだろうか。
もうちょっとこないだの「九月某日の誓い」みたいなの読みたい。
此れから出るかな。