社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

嘘と正典

昨日頭痛の話をしたら、今朝早速起床に失敗して頭痛。
自分の頭痛なんぞバファリン飲んで横になってりゃ治るんで可愛いレベルだがしんどいものはしんどい。
湿気プラス脱水かなぁ。

「嘘と正典」(小川哲/ハヤカワ文庫JA)読んだ。

斉藤壮馬って小説書きはるん?

書いてても書いてなくても「ぼくもこんな小説が書きたかった!」と言わしめる文章の強さよ。
「ゲームの王国」「SF作家の倒し方」「walk」含め、読む作品毎に印象が違う。
でも全部文章が強い。
ぶん殴る力強さじゃなくて、軌道エレベーターを構成する合成繊維のような力強さ。

・魔術師
マジック観るようなドキドキ・・・以前読んでるのに。ラストだいたい覚えてるのに。
タイムマシンで行って戻って来られるか以前に”行きたい過去”に行けるかどうかすら怪しいんだよなぁ。
何処かで再会出来ていたらよいが。
・ひとすじの光
競馬・・・馬って浪漫の塊なんだなぁ。
此れが競馬雑誌に載ってても違和感無いかもしれない。
そういえば友人の友人にSpecialWeekさんってHNの方がいらっしゃって少し遣り取りした事あるんだが、お元気かしらん。
・時の扉
WANDSか!
・・・其れはさておき。
御伽噺っぽく語るようで、全然違うのだった。
永遠の復讐なんだろうな、此れは。
・ムジカ・ムンダーナ
音楽が財産として所有され、取引される島での物語。又は音楽で狂った人達の物語。
「ダイガ?」って名前を聞き返され「いい名前だ」と言われたのは、そういう事か、と。
そうは言っても「ダイガのために」は大河の為に作られたんじゃないのかなーって気がした。
カセットテープが残されてたのは其れでかなーっと。
・最後の不良
ナイストンチキな作品までお書きになるのか・・・小川さん恐ろしい。
「Pen」掲載なのがまた笑える。
「流行をやめよう」は幸せなのかどうなのか。
MLSの会員になるの、流行をやめられてないのでは・・・「好きなものを誰にも真似されることなく純粋に楽しむ」という「流行」でもあるような。
ヤンキーやるの好きでやるんやったら別にええやん。
・嘘と正典
歴史は改変されるのか、されないのか。
上手くいくのか、いかないのか。
ハラハラします。

ついでに「別冊文藝春秋」の「walk」の感想も。
あれ読んだらそこいらの“自伝的小説”に「土下座して詫びろ」って言いたくなりそう。
時系列が一方向じゃないのが生々しい、順番に振り返ろうとして色々思い出し、其の儘脱線せずに“向かって”いくのが。
もしかしたら小川さんの作品で一番好きかも・・・いや、其処は「ゲームの王国」でしょうよ。

どうでもいいニュース:
斉藤壮馬フジファブリックが好きらしい(ソースはWikipedia
誰の声してはったんかなと思ったらポプ子。
あと太刀花ユキノジョウ。