社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

感応グラン=ギニョル

連休前に職場に社員証忘れて帰ってしまった。
今日、入れるだろうか。
どなたか開けて下さいますように。。。

「感応グラン=ギニョル」(空木春宵/創元SF文庫)読んだ。

昭和初期の芝居小屋の残酷劇、他人の体験も共有できる時代に自動性愛者を捕らえる罠として作られたAIの少女、失恋したら女は蛇になる病、戦中の女学校とゾンビ、美しい程断罪される領区・・・怪奇で甘美で官能的で痛くて。
美しい。
美しいけど・・・。
何で女の子ばっか酷い目に遭わなきゃなんないのだろう、という。
”痛み”からは解放されるにしても、其れ迄にどれだけ傷めつけられてんだか。
書く人も読む人も、女を蹂躙して嬲ってんだよなぁ・・・。
あと四肢欠損とか段段腕が落ちていくとか。
此処迄とは、全部とは思わなんだ。
以前読んだ「堕天児すくい」が筋少ぽくて、そういうとこに惹かれてこちらも読んでみたら。
多分1作なら平気かもしれない、だけど収録作全部がそういう感じだと読むの辛い、しんどい・・・。
其れも嬉しい、快感に繋がるようなしんどさではなく。文字通り”しんどい”。
久し振りに途中で投げようかと思った、だけど美しくもあるし、もしかしたら今度は大丈夫かも・・・と思って全部か、と。
こういう系統、なんでいつも少女なんだろうね。
少年じゃないんだよなぁ・・・BLや耽美系になっちゃうのか。
「グラン・ヴァカンス」も大概酷かったけど耐えられた、あれは満遍なく身も蓋も無く容赦なかったからか。