社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

滴水古書堂の名状しがたき事件簿

神様、あの世で新しい漫画雑誌でも作るお心算なんですかね。
何も新たにスカウトなさらなくても大量に漫画をお描きになる天才がいらっしゃるじゃないですか。
ひどいや。2人も。

「滴水古書堂の名状しがたき事件簿 1」「滴水古書堂の名状しがたき事件簿 眠れぬ人の夢」(黒崎江治/講談社レジェンドノベルス)読んだ。

以前はてな人気エントリに上がっていた、レジェンドノベルス推してはる方のエントリ拝読して、知った。
kazenotori.hatenablog.com
いずれクトゥルフにも手を出したい、なのでこういう所からだったら取っつきやすいだろうか・・・という事で。
大学生活の終わりに、大学院進学も就職も選べなかった由宇子が”滴水古書堂”の店主・古戸と出会って店に雇われる事になったが・・・という話。
裏稼業、という訳でも無さそうだが、読んだら死ぬ本が盗まれたり待ち合わせ相手が肉塊になってたり謎の金属板調査に遺跡に侵入したり。
色んなタイプの短編で、面白い。
解決したけどしきってないのも良き。
肉塊は何だったんでしょうな。
由宇子がなにげに空手2段でめっちゃ強いし、なんだかんだ言いつつも”名状しがたき”事件の数々に順応してなくないか。
そういう安心感(?)もある。
・・・というか、グロい話はグロっグロにグロい。
読んでる最中は大丈夫、だが読む手止めた途端にうええええ。
此れが「SAN値削られる」というやつなのか。。。
でも「鎖に縛られて」みたいな、閉鎖的な村の秘された祭、調査しに行った学者が行方不明、謎の儀式に謎の村人・・・な話は好き。
謎じゃーッ!祟りじゃーッ!て言いつつ大体トリックで解決(一部もしかして!?)ってのが多いけど全くそういうのじゃない。
怪物うにょうにょ。
あゝこういうのばっかり読みたい。
シリーズとして色々あるが故、「こういうのもっと読みたい」と思っていても、他が全部違うパターンなので逆に物足りなかったりする。
もっと「鎖に縛られて」「愚者が求めし」みたいな話はありませんか!?
「眠れぬ人の夢」も良かったけども。
そもそもシリーズ全体として謎が残る。
古戸の右半身うごうごも気になるが、由宇子もただ父の死によって当たり前・積み上げ維持したものの破壊が恐ろしくて・・・というだけではなさそう。
彼女の”狂気”が引っぺがされた時にまた何か出てくるのか、何らかの”落ち着き先”があるのか。
父の死もなんか謎がありそうだ。「肉塊」の”影”もまたどっかで出てきそうな気もするが、どうか。
謎は謎のままで解決しなくっていいけど、気になる。なんぞ。

続き出てないんだろうか・・・と思ったら、なろうにあった。
自分用にリンク貼っとく。
https://ncode.syosetu.com/n9201el/