社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

シャレのち曇り

不要不急とは何処までなのか。
本は要だし、取り置きお願いした本屋や予約お願いした図書館は期限あるから急だ。
図書館なら返却日もあるし。

「シャレのち曇り」(立川談四楼PHP文芸文庫)読んだ。

こないだ読んだ「落語家のもの覚え」読んだら、こちらも読みたくなった。
sociologicls.hatenadiary.jp
自伝ではなく小説。
Wikipediaによれば、小説とは「作者が自由な方法とスタイルで、人間や社会を描く様式。」だそうで。
何故小説なのかは、著者解説に書いてある。暴露本の扱いにされない。恐らく縛りからも自由なのだろう。
真打昇進試験不合格、落語協会脱退、そして立川流での真打昇進に、談四楼さんの落語家人生、友情と恋が絡めてある。幅広い。
「落語家のもの覚え」とはまた違う目線。
落語家の生活を守る為の真打昇進試験だとしても、そこに不平等があっちゃいかんように思う。
真打昇進って、お師匠さんの太鼓判で決まるんだと思ってた。

真打昇進披露パーティーがクライマックスのよう。読んでてじーんとしてしまった。
生前葬やって「真打」としてあたらしく生まれ変わるというのが華々しい。
挨拶される方々もお葬式に乗っかりつつ新しい門出を祝い、盛り上げていらっしゃる。
設営から何から、「よっしゃ談四楼の真打昇進を祝ってやろうじゃないか」と沢山の人が集まって手を貸し、全力でお祝いされてるの、これも談四楼さんのお人柄なんだろう。
だが、決してクライマックスではない。
立川流がAコースBコースあったのは、Aコースの落語家専門の方達にBコースの他の芸能の方々をぶつけてお尻引っぱたきはりたかったんやろなぁ。
師匠直々に引っぱたく事になったようだが。
そこから「出前寄席」を始め、続けていくところまで。

著者解説といえば、色川武大さんの「人生七勝八敗、少し負け越しぐらいがいいんだよ」って、名言だと思う。

それにしても横山ノック上岡龍太郎立川流だとは知らなんだ。

今週のお題「読書感想文」