社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

怪談四十九夜 断末魔

一日家に居て特に何もしてなくても(掃除しろよ)、本あんまり読めないもんなんだな。。。
「文藝」ごりごり読む心算だったが、辿り着くのは何時になるやら。

「怪談四十九夜 断末魔」(黒木あるじ編/竹書房怪談文庫)読んだ。
怖いので書影なしです。
ワッシュさんの作品が掲載されているという事で読んだが、そういえば縛り無しのアンソロジーの怪談本は今迄あまり読まなかったような。
複数の作家さんが書かれていても誰がどの話を書いたかは明示されていないのが多かったし、「京都怪談」「東北巡霊 怪の細道」はその地域で起こった/蒐集した、という縛りがあった。
色んな作家さんが参加されていると、其其の個性というか傾向があって面白い。
ザ・ルポ!な怪談もあれば一編の小説として面白いものも、艶っぽくて人の業みたいなのが溢れているものもある。
いずれも話自体はゲロ怖くは無かった。怖いというより不思議な感じがする。
ワッシュさんの話は「世にも奇妙な物語」で使われそうな不思議怖さがある。
ああそうだ、ワッシュさんは語り手の描写の細かさも印象に残ってる、語り終えた時の表情が見える。
(2021/01/12 「エントリ書いたよツイ」にご本人からイイネ・リプを頂いてピャーッ!てなって書きそびった事に気付いて追記)
「タトゥーのようなもの」は郷内さんのとこの怪談思い出した。
悪さして梵字が浮かんでくるやつ、確か。
偶然遭遇してたらびつくりだぞ、と思ったが流石にそれはなかった。

細かいとこで気になったり印象に残ったりした話。
・台風一家
読み終わってふと思ったんだが、農地は大丈夫で太陽光発電がダメなん、何でやろ?
電気を家に引き込むのがダメなら、米作ったとしても何らかの障りありそうな気がするが。
人間とはまた違う価値観なんでしょうな。
・アがなく
受け継ぐ人は血縁の男性であれば順番は問わないのだろうか。
受け継ぐ人が居なくなったらどうなってしまうのだろう。
そういうの、全国に結構ありそう。
既にそうなってるのも結構あるのかもだ・・・。
・理解の外
怖さを感じる点も人其其。それがまた不思議で怖い。

怪談も新コロの影響結構受けてるのだろうなぁ。
今迄読んだ中でも新コロ・オリンピック絡みの予知してはったん?な話があったし、怪談の取材が出来なくなるという話もあった。
怪異自体にも新コロ絡みの話も増えてくるんだろうか。

ワッシュさんと言えば、著者紹介の「崖っぷち?そりゃ未練があるやつの言うことだよ!」がすっげーかっこええな。