社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

刑事の枷

日曜は半袖でもOKそうなぽかぽか陽気。
浮かれて目の前歩いてる大学生位のカップルに「青春だねェラブいねェイヤッフー!」と言い捨てて逃げたい気分に駆られるが、其れやっちゃうと只の変な人、防犯メールで拡散されちゃうからね・・・。
ぽかぽか陽気で頭おかしくなるのは勝手だが、お巡りさんにお手間取らせちゃあいけない。

「刑事の枷」(堂場瞬一/角川文庫)読んだ。

けいじのかせ。
つい「けいじのとが」って読んじゃう。
単行本が出た時に読者モニターした作品なので、ゲラがあるにはあるけど本で読みたかった。
神奈川の話なんで、旅行ん時に読めば良かったかな。
モニターした時は「ドラマみたい」「聖地巡礼したら楽しそう」「ご飯美味しそう」てな事書いたような気がする(記憶あやしい)。
名前を出す/出さないは何が違うんだろう。
今回読みながら検索したが情報が追えなかった店もあったし。

話はというと、刑事になりたてほやほやの村上が、10年前の事件を独自に(勝手に)捜査している影山に目を付けられて連れまわされる。
一方で現在進行形で起こっている事件の捜査もやってかなきゃなんない・・・其の2つの事件が実は。
というスリリングな展開を見せつつ、刑事の日常ががっつり描かれている。
「ごはん美味しそう」なのも意味があるのだ、ちゃんと食える時に食っておかなければ肝心な時に動けない。
そして人から情報を得る際に食事を挟む事だってある。
そういう日常の言動の中に、各刑事の流儀、刑事論みたいなものが見える。
其の中で村上は何を選ぶのか。

しかし村上なかなかやりよる。
堂堂と上の人間に物申して”使う”ような新人故の無鉄砲系の強さもあるし、元来の精神的な強さもある。
だから影山は引っ張り込んだんだろうけども。
影山にとっては過去の事件が枷となる、其の枷が外れ、消えたら虚無りもするわな。
そんな影山に村上は新たな枷を嵌めたようだ。
ほんとに恐ろしい新人君だよ、どえらい若手を育て上げたな影山。
今後ますますタフに図太く逞しく刑事として生きていくであろう村上の物語も読みたいような。
堂場さんの別の作品に登場してきたりしたらいいなぁ。

どうでもいいニュース:
他にも何作か読者モニターした、そっちは既に此処に感想を残している。