社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

ゲーム音楽家インタヴュー集──プロのベテラン18人が語るそれぞれのルーツ

インスト物を「歌なし」と言われるとモヤモヤする。
歌ってるやん、楽器が。メインのメロディを。

ゲーム音楽家インタヴュー集──プロのベテラン18人が語るそれぞれのルーツ」(田中 “hally” 治久+糸田屯/ele-king books)読んだ。

第一部がフュージョンプログレ等のジャンル毎に2~3人ずつ対談、第二部が個別インタビューとなっている。
対談に関しては「いけ好かんわァ・・・」なモノもあったが、そんな事はどうでもいい。
デスクリ(伝説的怪作らしいっすよ)の方の話を読みたかった。
プログレ!なんかわかる!知ってたけど!
山水館ってヘヴィ・メタルだったのか・・・プロフィールはハード・ロックとあるけど。
「つねに新しいことをするのがプログレ」(p.46)なのだそうだ。
プログレというのは音楽ジャンルであり、音楽へのアティテュードなのかもしれない。
まるでパンクのようだ・・・其れはちょっと違うか。
プログレ者は心が広い」という言い伝えを思い出した。
プログレ者が生き残る為の流浪の歴史があったのかも知れない。
デスクリ、「キング・クリムゾンありきのゲームではなかったんですね」(p.55)わろた。
確かにタイトルはキング・クリムゾンを思い出さずにいられない。
其れにしても「Tarkus」を通過儀礼のように弾かせるって、大変だな生徒が・・・でも一生の持ちネタになるよ。
菊田裕樹氏のインタビュー中に出てくるネクシャリズムという考え方が面白かった。
「専門分野を持たないかわりに、いろんな科学を網羅的に知っていて、みんなの意見を統合して一段階上の視野を持つ」というもの。
クラシック出身の方故の悩み・苦労が凄い、そして打ち破って音楽を究めて行かはるのが面白い。
そういう強さのある音楽だから、ゲーム本体に負けないんだろうな。

世代的には自分と変わらないかもう少し上の方が多く、影響を受けたと挙げるアーティストはYMOプログレが多い。
そしてプレイヤーとしてめっちゃ弾く人達が多い。
依頼側がプログレっぽい曲を、と依頼する事もあるそうだ。
(其処を何故なのか・・・と突き詰めていくと面白そうである)
もっと下の世代、DTMメインであんまり弾かない人、逆にエクストリームに弾くけど演奏動画を上げる事が多くてバンドはあんんまりやんない系が作るゲーム音楽はどうなるだろう。

全体的に、ゲーム音楽好きの人がルーツを辿ったり理解を深めたりする為のディスクガイドかなーって感じもする。
ゲーム自体に詳しければ、裏話として面白く読めるのかもしれない。
以前、登場するアーティストの音楽を試聴できる仕組み(QRコードでSportifyが聴けるんだっけな)を用意した本があったんだけど
sociologicls.hatenadiary.jp
此の本でもそんな仕組みがあったら面白かったのになー。
インタビュイーである音楽家の皆さんの代表作が聴けたら良いのに、面白そう。
膨大かつ昔の音源だったりするから、難しいのかな。

どうでもいいニュース:
何で際ッ際迄行があるんだろう。
頁参照のズレもあるし、山水館のジャンル違いもあるし、あんまり親切ではないな。。。

もっとどうでもいいニュース:
読んでて気になった作品・アーティスト等。後で聴く。
Bruford/One of a Kind
Level 42/Staring at the Sun
Scritti Politti/Provision →そーなのよ、スクリッティ・ポリッティは聴かねばならぬのだよ、別件でも
Michel Polnareff/Polnareff's
Manuel Göttsching/E2-E4
Squarepusher/Hard Normal Daddy
Elektric Music/Esperanto
VisageVisage
Ultravos/Vienna
コスミック・インベンション/COSMORAMA
Tangerine Dream/Exit
The Art of Noise/In Visible Silence
Queen/A Day at the Races
芸能山城組/恐山/銅之剣舞
Kate Bush/The Kick Inside
残りの人生で何処迄聴けるか解らないが・・・。