社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

遠野奇談

マツが夢に出てきた!と喜んでいた。
が、偉いっぽい人とマツが話してはる傍で「わー河出からも三国志出てるんだ!背表紙綺麗!欲しい!けど読む余裕が・・・」って浮かれてるって、どうよ。
浮かれるポイントが色々と間違っている。

「遠野奇談」(佐々木喜善・著、石井正己・編/河出書房新社)読んだ。

佐々木喜善は民話、伝承等を収集して「日本のグリム」と呼ばれた人である。
此の人が語ったのを基に書き、編集されたのが「遠野物語」なんだっけか。
一部同じ話もあるらしい。
逆に飢饉の話等、「遠野物語」で触れられなかった話もある。
不思議な話もあるけど、其れ以上に猟や遠野周辺に暮らす人達の生活についての話が多いような。
遠野三山について、複数の話が伝わってるのが面白かった。
集落によって、伝わる話が違うのかな。
盗みの神て・・・色んな神様がいらっしゃるもんである。
盗みに纏わる霊験談が紹介されていたが、其れ位じゃないと、暮らしていけない環境だったのだろうか。
満州事変の時には、神様達が戦地へ出征している日本軍を守護する為に御神立されていたという話も収録されている。
お送りする側の話だけじゃなく、戦地で助けてくださったという話もある。
其の時々に起こる出来事について、こんな感じで神様と人間は乗り越えて来られたのだろうか。
収録されている話から、人々の暮らしが見える。

どうでもいいニュース:
もし今もこういう神様と人間の関係があったのだとしたら、震災や新コロに纏わる話もあったりするのだろうか。