社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

十七八より

連休は明けたけど、世間はまだ半分くらいお休みなように見えた。
職場もお休みの方が多い・・・自分だってお掃除の人が来る日じゃなかったら休んでたかもしんない。
お天気いいけど部屋は冷えていた。
ラジオも屋外イベント会場からお送りしまーす!だが、現地の人相手にし過ぎて其の光景が見えてない人間には何が何やら。。。
リクエストした曲*1は相変わらず流れないし。

「十七八より」(乗代雄介/講談社文庫)読んだ。

はてなーとして乗代さんを読まねばならぬと思っていたところに文庫化。有難い。
”あの少女”の夏の物語。
逆さまつ毛を抜いて貰ったり読書会に行ったり家族で焼肉食べたり大学病院に薬を貰いに行ったり
・・・と印象に残ったエピソードを抜き出すとほのぼのして見えるが、何処となく不穏である。
かといって殺伐としてはいない、密やかな日常。
抑も「過去を振り返る時」って、此れが書かれているのは何時なんだろう?
明確に誰かとの人間関係が変化するのではないが、ゆるやかにガラッと変わる。ふしぎ!
すーーーっごいめんどくさい、其の面倒臭さを持った文章が、17、8歳の女子高生の息詰まる感じを醸し出している。
すごいな。
講評で「この中身のない小説」とか言われていてちょっと納得しかけた。
いや、でも、此のゆるふわっとした文章の隙間から匂い立つ”なにか”が良いんだと思う、”なにか”という中身があるのだ。
自分が読んだ事がある純文学は何処となく過剰な所があって「ワシらの日常とは別やんなー」と思ってしまうのだが、「十七八より」は突拍子も無いようで何となく自分の17、8歳の頃を思い出しつつ「全然違うけど、なんか解るような気がする」という勘違いが出来て読み易かった。

もうちょっと脳みそ元気だったら、ある事ない事想像して楽しめたかもしんない。
叔母さんどんな人かなー、とか此の一家絶対こんな事でわあわあやってるって、とか大学病院の出来事とかをゲスゲスと。
(其の楽しみ方はどうかと思うよ。。。)

*1:バの字新譜等