社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

タイタン

スマホ電子書籍、めっちゃ読みづらい。
ふとスマホ持つ手を奥に下げた。
・・・ちょっと見易くなった。
此れがLOW-GUNというやつか?
45歳過ぎたら一気に来ると聞いていたけど・・・46歳になる直前にキタよ!
てか46歳になっちゃった、吉村さんの歳に追いついてしまった。

「タイタン」(野﨑まど/講談社タイガ)読んだ。

単行本の表紙も好き。AIのお仕事話。
サインもAIが考えたのを著者が書き写している。

AIタイタンが人間の代わりに仕事も暮らしのサポートをする未来、趣味で心理学を嗜む主人公が、「タイタンの十二の知能拠点の一つ「コイオス」のカウンセリングをする事になった。
タイタンが居るので働かなくていいし欲しい物は買うんじゃなく”収集(コレクト)”で手に入る、解らない事もすぐ調べられるし恋愛もマッチングで相性の合う人と出会える時代。
めっちゃ便利。
だけど、もし其のAIがメンタル病んで処理が低下してしまったら・・・大変である。
なのでコイオスの一部を人格化してカウンセリングしましょうという・・・此れまた大変である。
失敗したら、タイタンの機能が停止してしまうかもしれないのだ。

以下、ネタバレあるかも。





物語は人とAI、AIとAIのコミュニケーションについて描かれている、んじゃないかしらん。
へぇ、と思った。
案外真っ当に「仕事とは」について考えられている。
影響する事、影響を知る事、そしてやり甲斐。
やり甲斐の無い、影響が解らない仕事は、物理的に過重労働じゃなくても、精神的(論理的)には過重労働なんだろう。
反応、欲しいよね。
良い反応なら嬉しいし、悪い反応ならショックだけど「じゃあこうしよう」と考える切欠になるだろうから無いよりはうんと良い、明後日の方向のすっとこどっこいな反応でももしかしたら新たな閃きを生み出すかもしれない。
其れは人間だけじゃなかった、AIもそうだった。
AIというと「人間に取って代わる、仕事を奪われる」となりがちだけど、そうじゃないAIの在り方もあるんだな。
よくよく考えたらAIと人間で揉めたらスムーズな遂行出来ひんもんな。

システム運用やってた頃を思い出した。
「出来て当たり前、維持出来て当たり前。出来なかったらすげーマイナス」で、カタチとして成果が表れにくく、結果として数字的に評価されない。
お客さんの「おおきに」「ほなやってみるわ」が無かったらほんま報われへんかったなぁ、と。
此れからどんどんAIが活躍していく時代になるとしたら、人間はAIに「おおきに」って返せるだろうか。

もしかしたら自分にとってのTwitterはヘカテ的な存在かも知れない。
ガーッと脳内の処理が動く、動き過ぎた時に余剰を吐き出す、反応貰う先として。

野﨑さんは脳、脳の深奥迄描く方なのだろうか。
偶偶読んだ作品が「know」「バビロン」だからそう思っただけだろうか。
(「HELLO WORLD」は例外だと思っている、もし最初の脚本だったらどうなってたんだろうな・・・)
そして人類は新たなフェーズへ進むのだ、とも。

どうでもいいニュース:
AIで生成したのを其の儘ポン、てのは実はAIにとってつまらない、苦痛だったりして。