此の頃*1はまだマシだったんだろうか・・・。
再読である。
大型商業施設で起こった死傷事故を巡ってQ&Aだけで描かれる物語。
記者、客、弁護士・・・当事者が語る内容は真実なのかどうなのか。
本人が真実だと思っていても真実じゃないかもしれない、真実を全て語っているとは限らない。
脚本家の後から狂ってくる。
視点が変わり、一気に時が流れて展開していくけど・・・どうなんだろ。
起承転結ではなく起承転転そして飛翔、多いよなぁ恩田さん。
「MAZE」「夢違」「ユージニア」は其れが良かったんだが、「Q&A」だとモヤる。
事件の真相が暈してあるのがモヤるんじゃない、「散散推理した後でモブが真犯人でしたトリックもぶっ飛んでて雑でOKでした」みたいなトンチキミステリーだった訳でもない。
”飛翔”する時にQ&Aの形式が崩れてくるのがなぁ・・・普通に会話になってやしないか。
御本人は面白いと思って書いてはるんやろなぁ、其れはよく解った。*2
他人の悲劇は自分の幸運を噛み締める機会だとか嫌な事は自分のせいにしたくないとか、人間の嫌な所をズバズバ書いていくのはヘヴィかつ爽快なのかもしれない。
携帯電話の繋がりにくさや「不条理な、理由のない、大量死」(p.188)が増えるのかも等が時代先読みしたようで生生しいけど、あり得ないというか少なくとも今ならもうちょい綿密にやっとるよなぁと色んな災害等の対応思い出しながら読んでいた。
2004年と2020年の差なんだろうね。
其れににしても解説が雑。