社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

るん(笑)

正月休みエクストラショット追加。
本当は好きロンイベントの為に(以下略)神崎川も淀川も越え(以下略)。
家に籠るべきだがついうっかり餅とみかんを食べ続けてしまうので初詣に行き人の少ないプラネタリウムで冬空を眺め図書館に本を返しに行ってきた。
1万歩歩いたのでみかんが美味しい。

「るん(笑)」(酉島伝法/集英社)読んだ。

るん(笑) (集英社文芸単行本)

るん(笑) (集英社文芸単行本)

大変ポップな表紙ですなぁ(白目)。
科学よりスピリチュアル、迷信が重視されている社会の話。
タイトルにある「るん(笑)」だって言霊*1パワーである。
というか社会とか行政とか信用されてないっぽい、”心縁”で繋がり、其れを通じて齎されるモノが重要視されている。
お上からギチギチ締めていくんじゃない、相互監視というほどギチギチでもない、とはいえ信じてなければ暮らしていけなさそう。
でも詳しくは説明されない。何故龍が伏しているのか解らないままである。
不思議とスピスピ同士は宗派違いで揉めないんだよなぁ・・・薬飲んだら怒られるけども。
贄日サボったら生きていけなくなっちゃうんだろうか。
龍のとこでちょっと揉めるのか。
でも物語全体に比べたら些細なもんだ。ディストピア飯っぽいミカエルの方が沢山出てくる。ミカエル、どんな味なんだろうね。
因みに薬はヤクザイシから非合法に入手する。

「三十八度通り」が兎に角しんどくて。
読んでる方まで熱っぽくなって体が重くなる。夢の中で散散彷徨いた後みたいな。
そんでアレやんコレやん。スピスピスピスピ。
あまりにしんどいもんで「三十八度通り」まで読んで一旦休止した。
其処からの「千羽びらき」、いっそ此のスピスピ迷信達を全部信じ切れたら精神的に楽かもなぁ・・・。
いやいやそんなこたぁない。めんどくさそう。
まぁ「病は心から」と言うので、そういう観点では効く・・・のか?
宣伝コピーに「誰もが幸せなディストピア。」とあるけど、どうなんだろうね。
とても幸せそうに見えない、しんどいしんどいと言いつつそんなに不幸でもないのかもしれない。
自分は厭だけど。精精天眼石くらいで御勘弁願いたい・・・それもどうかと。
読んでてあまりに精神的にぎゅうぎゅうで、ついうっかり物語中のブツに縋りたくなってしまった。
(そもそも「疲れている」が「憑かれている」みたいに、字が違ってるけど意味は通じるような微妙な誤差が出来てるのが妙に”伝わって”きて尚更しんどい)
これまたしんどすぎて「猫の舌と宇宙耳」は放心状態で読んだ。
真のお父さんが作ってるとこは”ますますたくさんの困っている人”の為のハコモノ、社会に合わない人を押し込んでるのか、押し込んでるようで脱出してるのか、ますます次元上昇(アセンション)したとこと格差が開いて今後どうなってくのか・・・。

恐ろしいのは、読んでる時は“フィクション”と認識出来ているのに、読み終わってからじわじわ“来る”事だ。
つるつる読めてるのに、じわじわしんどくなる。
此処までで結構「しんどい」連呼してるだろ?意識してなかったのに感想書こうと読み返したり頭で練ったりしてるうちにこうなった。
読んでる最中は「前評判ほど不気味じゃない、厭すぎるけど」「エログロの無い綺麗な筒井康隆」くらいで済んでるのに、ふと電子レンジでお餅温める時、TVCMで除菌機能持った商品宣伝してるの見た時・・・「これ、ほんまはあかんのよなぁ」と。
オトンから新コロ関連でこんな呼吸法やったらいいってメール来たんだが、「ああそのうち閼伽水飲めとかメールしてくるんじゃなかろうか」と。
そんな訳無い。
ただ、SNSで自分が見てないとこ、庭の石引っくり返したら出てくるダンゴムシみたいなとこには謎トンデモスピいっぱいあるだろ。
ああいうのが席巻しちゃわないとも限らない・・・怖っ
下手こいたらまだ「るん(笑)」に書かれているスピの方がマシかもしれん。
いや、それはないわ。というか、此れは現実世界のスピスピを酉島さんがマイルドに書きはったんでしょ?ちがうの?そうだと言ってくれ。
他の人は大丈夫だったんだろうか。
「るん(笑)」をフィクションとして「気持ち悪い怖い」と言えてる世の中が続きますように。
新コロが此れをフィクションじゃなくしそうでさ。。。

*1:「霊」の字は難しい方です