社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

暗獄怪談 我が名は死神

やっぱり6月晦日水無月食べたい!
・・・と思ったが全力で売り切れていた。

「暗獄怪談 我が名は死神」(鷲羽大介/竹書房怪談文庫)読んだ。

メロン牧場 花嫁は死神」みたいなタイトルだな、って「死神」しか合ってないやん!と茶化さなきゃ怖くてやってらんない。

色んな“怖さ”がある。
書かれている現象は怖くないんだけど冷静に考えたら訳解らなさ過ぎる怖さ、オカルティーで心温まる怖さ、まさか其の怪異が今に繋がってくるの?という怖さ。
流石に職場から引き揚げて来た水晶のブレスレット握り締めて読む・・・と迄はいかなかったが。
もしかしたら、明日読んだら違う怖さがあるのかもな、”気づいて”しまって肝がぎゅーっと冷える、みたいな。
話の不可解さとワッシュさんの文章・構成力で幾らでも読ませるし、怖さ・不気味さを思う存分発揮してはるように思った。
(怪談って文章や語りが大事だと思う、幾ら怖い話でも其処が拙かったら全然怖くないし面白くないし取っ散らかって話に集中出来ひんやん)
3作目という事でそういう部分も深まってるような。
怖いのは怖いけど、胸糞悪い、ぐちょぐちょ気持ち悪い系があんまり無くて良かった。
最近、ちょっと食傷気味なもんで。

最後の表題の話、例の話に続きがあったのか。
「霊を殺し切って解決」というのは身も蓋も無い位確かにそうなんだけど、最終手段なような気がする。
で、其れを実行するの、或る意味ワッシュさんは適任だったのかも。
格闘技とかお詳しくていらっしゃいますから。強そうだし。
「えげつない技」で触れられてる「耳や鼻に指突っ込む」事のダメージって、素人は知らない。

其の他気になった話等。
・虚ろの十年
そういう事だろうと思って読んでいたが、切ない。
でも何で”同級生”として、さらっと現れたんだろう。
・幻の名機
パチスロ機の幽霊、とは。
いや怨念とか欲とか色々吸収してるだろうから霊になってもおかしくはない(ないのか?)、そんな人助けしてくれるのか、とびつくり。
・姉を焼く
同人者(?)に纏わる話。
今迄オタクの情念やら欲望が含まれるような、こういう怪異を読む機会があんまり無かったのが意外なような。
ただ、ちょっとお姉さんが可哀想に思われた。
厭やん、弟にそんな欲望持たれるの・・・。
弟達のリビドーに塗れて成仏出来なかったか、出来たけど”後始末”する為に戻らざるを得なかったのか・・・。
・応募先エラー
ふむふむ言われてみれば確かに・・・と思ってたら、そっちかーい!
まさか怪談読んでて茶ァ噴くとは思わなかった。
其れもそう、とは思うんですがね。
・赤い・・・・・・
なんかいいな、と思って読んだんだが、読み返して「別にカップうどんを生き物のように扱った」という話ではないじゃんよ、と気づいた。
やだこわい。

どうでもいいニュース:
「姉を焼く」の仮名は他に無かったのだろうか。
話者の希望なら叶えるのが作家の仕事、しかし却って頭に入らなかった、しかも其の二人って・・・と思う鬼滅ゆるファンなのであった。

もっとどうでもいいニュース:
しおりはグリコとキン肉マンコラボQUOカード(使用済み)を使った。