社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

狩りの季節 異形コレクションLII

そろそろブーツ出さねば。

「狩りの季節 異形コレクションLII」(井上雅彦・監修/光文社文庫

とうとう異形コレクションに手を出してしまった。
ちょっと”似た”とこがある作品が続いているような気がしたが、敢えて繋げてあるのかな。
つるっと次の世界に移れるよう、次の“狩り”の為に。
色んな”狩り”があるもんである。
狩ったり狩られたり、襲ったり待ち伏せたり。

特に面白かったとか気になったやつ。
・天使を撃つのは/柴田勝家
ゴシック柴田勝家って新鮮。其れがまた良い。
・えれんとわたしの最後の事件/澤村伊智
いい澤村さん。
・インヴェイジョン・ゲーム1978/伴名練
スケバンモノって何て楽しいんだろう。
ヤンキーモノとはまたちょっと違う。
・昼と真夜中の約束/王谷晶
冴え冴えとした文章が美しい。
・キングズベリー・ラン/真藤順丈
一体どこまで狩りに行っちゃうんだろうと思った。
・夜の、光の、その目見の/空木春宵
文章ごついな・・・と思ったが慣れるとその幻想的な美しさが見えてくる。

上田早夕里「ヒトに潜むもの」も面白いといえば面白いのだが、このご時勢真っ只中に読みたくはないな・・・今の今読むにはキツい。
此れ信じるバカいそう、いんぼーろんの奴等とか。
後後「根拠はコレ!」って此の作品のスクショ拡散しようとしそう。
でもあいつらSNS好きだよなぁ、というか其のテの輩も皮肉ってんのかしらん。

新コロ&其れに纏わるエトセトラがもろに書かれると、ちょっと嘘くさく感じるのは何故だろう。
そのうち自然に描かれる日が来てしまうのだろうか。
そうなる程度には”過去”に出来ればよいが。
其の頃には「えげつねえな」って楽しめるのだろうか。