社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

魂手形 三島屋変調百物語七之続

今日めっちゃいいお天気なんで「今だ!」と敷きパッド干してきたけど、急に雨降ってきたらどうしよう。。。

「魂手形 三島屋変調百物語七之続」(宮部みゆき/角川文庫)読んだ。

三島屋シリーズの文庫版でるって事は、今年も夏のフェアのシーズン来たな。
単行本の表紙も綺麗。小旦那・富次郎の聞き手っぷりも安定してきた、冷や冷やしなくて済む。
其の分、話に一層のめり込めるってもんだ。
今回の3作については、最後の最後までどうなるか解らなくてスリリングではあるが、あんまりヘヴィではなくて(当社比)良かった。
とはいえ

「小旦那さん、三島屋さんのこの変わり百物語は、あたしのような一生にいっぺんきりの語り手の器になってくれる、優れた趣向だ。長くお続けになってください。」(p.305)

と、語り手側で考えてみると、誰にも言えないまま生きていくというヘヴィさは有る。
↑で仰っているのは「魂手形」の吉富さんだが、若い頃の出来事をお年を召してからやっと話せたっていう。

例の奴はおちかの人生の節目に姿現すのかねぇ。
夢とはいえ富次郎にちくちくやってくる・・・富次郎が居なければ直接やって来てたんだろうか。
富次郎が居て良かった、のかな。

今更だけど、国許の出来事を江戸で語る方も多いのだな。
三島屋で地方の家族の御土産を買うという人も。成程。

解説の東さんって、前回もじゃなかった?
と思ったら、前回は小松先生だった。
おばけに怪獣といえば東さんだよなぁ。

ところで、付属のパンフレットによれば「三鬼」を「山の鬼ではないのですか」という問い合わせがあったそうだが、其れはダブルミーニングってやつだと思ってた。