社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

方壷園 ミステリ短篇傑作選

健康診断以降、腰が痛い。
何で?

「方壷園 ミステリ短篇傑作選」(陳舜臣日下三蔵・編/ちくま文庫)読んだ。

人類、一度は読まねばならぬ陳舜臣。(主語でかい)
中国歴史小説のイメージがあったけど、ミステリーの方だったんだな。
まぁ歴史小説でもミステリーでもある。
そしてアクロバティックなトリックである。
読んでいて何となく誰が犯人かは解った、だがトリックは全然解らない。
どの作品読んでも「うおッ!」と度肝抜かれる。抜かれ過ぎて読み終わったら体に肝が残ってない。
トリックで楽しませ惹きつけつつ、読ませたい抒情や哀しみをさらっと提示する。
「紅蓮亭の狂女」の狂女は男を惑わせる系かと思ったらほんとに狂ってる、其の理由が悲しい。

編者解説に引用されている、作者御本人が自作について語っておられる中に

小説家の生命は、イマジネイションにあると私は考えている。

に成程、である。
リアルだろうがどうだろうが、全てはイマジネイションの力強さ次第なように思う。

最近は昭和の短編読む機会があって、大変良い事だと思う。
短編は良い、縛りが無くてストーリーのエッセンス部分がぎゅっとなってる。