社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

機巧のイヴ 帝都浪漫篇

そろそろ居酒屋や酒屋に優しくしてくんね?と思うのだが、外飲みの跡散らかしてゴミだらけのメリケンパークや鴨川の話を見聞きしたり、飲み会の後体調おかしいけど診断されなきゃ新コロじゃないもんねーてな輩の存在知ったら、どうしようも無い。
お店が気をつけていても客がアレなら、どうしようも無い。
何処もそうだけど。

「機巧のイヴ 帝都浪漫篇」(乾緑郎新潮文庫)読んだ。

伊武さん帰国し、「新世界覚醒篇」で目を覚ますきっかけになった八十吉の養女として女学校へ。
友人のナオミは「新世界覚醒篇」で関わりのあったマルグリット・フェルの娘。
「勿忘草」は此の時期の話のようである。
前篇ではナオミが人気画家を訪ねて行った猫地蔵坂ホテルで林田という無政府主義の活動家と出会ってフォーリン・ラヴ。
親達はあんまりええ顔せえへんわな。
ただでさえ結婚前のおなごが男女交際ってだけでもよろしくなさそうなのに、警察が張り付いてるような活動家とカフェーで逢うってのは。
しかも人気画家なヌードモデル頼みよるし・・・伊武すっげー度胸あるな。伊達に危な絵嗜んでない(そもそも描いてたし)。
ナオミ、連れ戻されようとして家出しちゃうし。
お夕さんがいい人そうなのが救いである。
そんな最中に起こる大震災。
そんなあほな・・・という所で後篇へ。

後篇は如州へ舞台を移す。
如州電影協会の撮影所。
華丹人への啓蒙の為に華丹人として売り出された女優、大震災の時に酷い事やって日本に居られなくなった理事長。
フェル達もやってくる。
全てはナオミを助け出す為。
・・・なんだが。
駆け足で読んでしまった。
どうなってしまうのか気になるし(正に”手に汗握る”、だ)、辛いし。
冒険活劇!ではあるが結構えぐい。えげつない。
浪漫・・・なのかね。
八十吉にとっては生涯掛けた愛だろうし。
林田も。
ていうか林田って親子で悲惨過ぎやしないか?

機巧人形は強く想う人がある事で動けるんだろうか。
居なくなればいずれ動かなくなる。
それで1作目と2作目の間で一旦眠っていたのか。
引き継がれなかったから。

で。
此の後どうなるのか。
此れは此れで綺麗な終わり方・・・でもないし。
一応続くっぽいよね、「勿忘草」の感じからすると。
此れは此れでアリかもしれないが、其れは其れでちょっと寂しい。

これまでの。
sociologicls.hatenadiary.jp
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どうでもいいニュース:
発売順も時系列的にも新世界覚醒篇→帝都浪漫篇なんだけど、たまに逆順序と仰る方があるようで「何で?」と思った。