社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

定本 ライブハウス「ロフト」青春記

遅ればせながら、うたコンの怒髪天、いや渡辺美里 with 怒髪天観た。
普段通りなようでちょっとよそ行きな兄ィは新鮮だったし、怒髪天というバンドの音に負けてない美里さんのパワフルな歌はかっこよかった。
ただ・・・バンド・怒髪天のかっこよさ、”圧”のようなものがあんまり出てなくて寂しい。

「定本 ライブハウス『ロフト』青春記」(平野悠/ロフトブックス)読んだ。

定本ライブハウス「ロフト」青春記

定本ライブハウス「ロフト」青春記

  • 作者:平野悠
  • 発売日: 2020/06/01
  • メディア: 単行本
如何にしてジャズ喫茶が日本屈指のザ・ライブハウスになるまでをご本人が語っておられる。
普通にコーヒーにこだわりのある、店員と客で語らったりする喫茶・スナックやってんなー。
音響は勿論の事、ピアノにもこだわっておられたとは知らなかった。
ジャズはほんっとに初期の話だと勝手に思っていた。

本の真ん中辺りからおっかない、昔抱いていたライブハウスのイメージや「ロフト」と聞いて連想するモノとなっていった。
山崎春美とか非常階段とかの、ハードコアパンクとか、ああいうやつ。
最後には断ってはったんか・・・演る(殺る?)方、客は良くてもハコ側はたまったもんじゃないだろうな。
新宿のロフトってだいたい満杯、ソールドアウトしなかったとしてもそれなりに人が入ってるイメージだったんで、お客さん少なかった時期があるとは意外だった。
大御所が出てたのも意外。スピッツBOØWYじゃなく、山下達郎ティン・パン・アレーらへんの方々。
大御所だって若い頃はあった訳で。
サザン、ドラマみたいだ。
ライブハウスが支えてきて、ある日TVの生中継やったら人気うなぎ上り、って。
そういうのを夢見てきたバンドもあったんかもしれん。

裏の帯に「ロフトの歴史は日本のロックの歴史そのものだ」とあるけれど、1970~90年頃の東京のど真ん中の歴史でもあるのかもしれない。
ミュージシャンもお客さんも、色んな人が訪れて、通り過ぎて、また帰ってきたり、そもそも通り過ぎないで居続けたり。
「ロフト」という場所はずっと見続けてきたんかもしれん。

ところで平野さんがECHOESについて名前がイマイチ、と仰ったそうだが。
今のバンドの名前、平野さん的にどうなんだろう。
軟弱そうな名前のバンド、結構あると思うぞ。ヒゲダンは軟弱じゃないかもだけど、どうなんだろう。

どうでもいいニュース:
いっそ映画化してもよくね?
平野さん役が山崎賢人かジャニーズ若手、手紙の音大生が橋本環奈か上白石萌歌で、美しく描き過ぎて平野さんご本人がツッコミボヤキ倒し、読者が「そんな本だったっけ」「よくあの本からこういう映画作り上げたもんだな」と驚愕する。
ああ想像するだけで愉快だ。
それくらいやったらライブハウスのイメージも良くなるだろ。
NHKドラマでも良いな、土曜20時の徹子さんや植木等のドラマみたいな感じでさ。