社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

音楽は何も与えてくれない

正直なところ、津原さん云々より*1元々たかじんさんの一件以降(もっと前かも)九十九田だか百一田だかが許せない、という気持ちの方が強い。
あと九十八田側の編集かなんかのおばはんな。
自分とこの特定の作品(?)*2をコピペだ何だと言いまくった奴の本は文庫化が進んでいても出さない、という出版社も酷い。

「音楽は何も与えてくれない」(津原泰水幻冬舎)読んだ。
音楽という、あんな多様で気紛れなモノが、向こうから何か与えてくれるなんて余程ハッピーな思考の持ち主だ!
・・・という本ではなく。
(あとがきの一番最後に説明がありますな、確かに誰も音楽自体を見たことはない)
津原さんの音楽エッセイがあるのか、と例の騒動で知ったが、だからこそ幻冬舎に金は落としたくなかった。
なので借りてきた。敢えて「借りてきた」と宣言する。
聴いてこられた/聴いている音楽の話やベースの話がメインかと思ったし、実際それはそうなんだが、音楽以外の普段の作家としての生活について書かれている。
元々は音楽が先(音大を目指しておられたそうだ)、音楽の方でやっていかないか?という話もあったそうだが、その頃には既に”津原やすみ”としてデビューされていた。
音楽やりたくて違う道に進んで再び音楽という巡り合わせもあれば、音楽より先に違う方面の才能を発揮してそちらへという巡りあわせもある。
今でも作家活動と並行して音楽活動をされているが。そういう巡りあわせなのだな、と。
Vooterはベーマガのコラムでも書かれていたな。面白そう。

眼が綺麗/汚いという話も興味深かった。
正直者の澄んだ眼には深度があり、距離感が多彩。自身については相手に任せる。
一方不正直者の眼は距離が一定。
自分の眼は今澄んでいるのか、濁っているのか。
自分で見て考えると、どうしても良いようにバイアスがかかってしまうな。

身を削るように作品を書き上げるのは孤独なんだな、それ故に神経病むのかもしれない。

尚、付録が教則本ぽくて良い。
本当に幅広い。

どうでもいいニュース:
この時どうしてもフジ思い出して、その違いとかなんとかでうんうん悩んで感想が書けなかった。
もしかしたらフジっぽさの上っ面を眺めているとビートルズっぽさの上っ面に見えてくるのかもしれん。或いはその逆。

*1:好きな作品とそうでない作品の差が割とあるのでにんともかんとも。「五色の舟」が凄く好きなのでSF・幻想小説方面を読んでいきたい

*2:何でそんなに推してるのか事情も分からんくて気持ち悪い