社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

十八世中村勘三郎 十三回忌追善 中村勘九郎 中村七之助 錦繡歌舞伎特別公演2024 at 神戸国際会館こくさいホール

色々あって歌舞伎を観る事になった。
フォロワっさんで歌舞伎好きな方が何人かいらっしゃるので興味はあったのだった。
おめかしして行った方が良いのだろうか・・・と思いながら普段とあんまり変わらない格好で行って来た。

先ず最初にトークコーナー。
勘九郎さん、七之助さん、中村鶴松さんが登場するのだが、声の大きさ・通り方に驚く。
マイク無しでも2階の奥まで届きそう。
中村屋巡業として毎年各地を回っておられるそうで、今年で20年目なのだそうだ。
鶴松さんが9歳の頃から。
前回の公演から4日空いているので、其の間に何をしていたか?という話をされていて勘九郎さんちの微笑ましいエピソードを伺う事が出来た。
七之助さんは映画を3本御覧になったそうだが、其のうちの1本、めっちゃ大絶賛してはるけど其の映画はQアノン・陰謀論絡むっぽいから手放しで勧められないやつですよ・・・ふるふる
びつくりして其の後の話が頭に入らない。
でも後から鶴松さんがサヴォイ行かれた話してたの思い出した。(2024/10/18 追記)
お客さんの質問に答えたり(すごいな!)した後、七之助さんと鶴松さんが準備の為に一旦退席。
勘九郎さんから今日の演目や拍手をするタイミング等について解説して頂く。
普段あまり歌舞伎を観た事無い人向けの演目っぽい、楽しみだ。

演目の1つ目は「若鶴彩競廓景色(わかづるいろどりきそうさとげしき)」。
鳶頭と芸者さんがくるくる踊っていかはる。華やか。
舞踊がメイン、そういえば「歌舞伎」という言葉に「舞」という言葉が含まれている。
そういう当たり前の事を考えた。

2つ目は「舞鶴五條橋(ぶかくごじょうばし)」。
前半に牛若丸と常盤御前の話、後半に牛若丸と弁慶の話。
歌舞伎も最初に主人公が自分が何者であり、こういう事情で今此処に来たのだ、と名乗るのだな。
何処からどう観ても我が子の素行を心配するお母さんと子供、そういう絵巻物を観ているようだ。
最後に常盤御前が「鞍馬山は寒いのだから」と衣を着せる、牛若丸と弁慶の物語でよく牛若丸が被っているのは此の衣だったのか。
別れを惜しむように何度も立ち止まり、振り返る。
此処で本来は間狂言を挟むそうだが、今回は三味線の方の演奏である。
ソロだ。
此れがまた凄い、格好良いのである・・・ちょっと三味線に挑戦してみたい。
扨て、舞台が切り替わり五條橋へ。
牛若丸が居る所に弁慶がやってきて、ちょっかいを掛ける。
其のコミカルさにふふっとなる、そんな要素もあるんだな。
其処から二人の戦いになるのだけど、先程のコミカルさもありつつ舞踊のような斬り合いである。
ずっと観ていたいくらい美しい。
初めて観る歌舞伎が此の演目で良かった。*1
其れにしても弁慶がいかつい、薙刀ぶんぶんぶん回すのとか、花道付近で観てたらおっかなかっただろうなーと思う。

附け打ち格好良いな、ただ迫力を増すだけじゃなく、演者の影のようだ。

また機会があれば歌舞伎観てみたい・・・というか「狐花」観たいんだよなぁ。

*1:厳密には中学の時に鑑賞会でちょっとだけ歌舞伎観た記憶があるにはある、なんか崖とか出て来たような