社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

四ツ山鬼談

昨日は色々予定がありそうであまり無く、歯医者行くだけだった。
行き帰りに桜を楽しむ。白い木蓮も綺麗。
歩道橋から身を乗り出して観たり写真撮ったりしてる人達があって何だろう?と思って自分も観てみたら、1本で濃淡のある桜だった。
最初は染井吉野と山桜が隣り合って1本に見えるんだろうと思ったのだが、同じ枝の花の塊の中に濃淡があった。
今迄歯医者の行き帰りに通ってたのに、全然気が付かなかった。
残念ながら、歯医者では見えず。診察台の前は壁だった。

「四ツ山鬼談」(嗣人/竹書房)読んだ。

著者の故郷である熊本県荒尾市に纏わる怪異。
隣の市にある三池炭鉱に関連する話も多い、というか大半がそうかもしれない。
1つ1つの話が長めである。
怪談本によっては、1つの怪異について幾つかの話に分けてはる事もあるけど、此処に書かれている話は分ける事が出来ないんだろうと思う。
何となく全体的に不穏な感じがする。
恐ろしくて哀しくて、読む手が進まない。
怪談の枠を超えたような、荒尾市や三池炭鉱の歴史を描いたような、そんな作品集なのかな、と。
少なくとも最近流行ってるような実話怪談やホラーみたいなのを想像してると全然違う、もっと重厚というか軽い気持ちで読めないというか、怪談スキー以外の人にも読まれて欲しい。
竹書房、振り幅広いなまじで)
ひたひた迫るような怖さがあるから、怖いの駄目な人はちょっとしんどいかもしれないけど。
今迄も、此れからも(暫くなのかもっともっとなのか)炭鉱や炭鉱で働いておられた方の想いと共に生きていく街なんだろうかと思った。