社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

泣き童子 三島屋変調百物語参之続

今日の水瓶座はブログを更新したら良いらしい。

「泣き童子 三島屋変調百物語参之続」(宮部みゆき/角川文庫)読んだ。

三島屋変調百物語シリーズのうち、1つの話がちょっと短めの、比較的ライトめなやつ。
おちかが三島屋に来て1年、年の近いお嬢さんと話をしたり、おっかない話があったり(これはヘヴィだな)、怪談語りを聞きに行ったり、怪談・怪異が語られるパターンも幅広くなった。
人が怖いのも怪物もある。
「泣き童子」は都市伝説のやつ、思い出した。湖に突き落とすやつ。
「くりから御殿」はもしかして?と思ったら、解説読んでやっぱり、となった。
東日本大震災の直後に書かれた話。
書かれた直後とはまた違ってくるのかも、今読むと。
どうしても何かしら”心の落ち着き先”が必要だ、そのうちの1つがこの「くりから御殿」なのかもしれない。
もしかして、まぐるは「荒神」のあいつ?
生まれた経緯が似てる。だから殺しても退治してもまたやってくるんだろうな。。。

おちか達が聴きに行った怪談語りというのは、”年の瀬の心の煤払い”という趣向である。

 怪異を語り、怪異を聴くと、日頃の暮らしのなかでは動かない、心の深いところが音もなく動く。何かがさざめき立つ。それによって重たい想いを背負うこともあるが、一方で、ふと浄められたような、目が覚めたような心地になることもあるのだ。(p.177)

怪談・怪異聴きたくなる、読みたくなるのはそれでだ!