積読の是非みたいなん見たが、是非以前に積読って作ろうとして出来るもんやったん?
読みたいなー欲しいなーって買って、気づいたら出来てる。
積むんじゃない、気づいたら積まれてるんだ。
読むのは1冊ずつ(複数冊同時進行だとしてもだ)、だが買うのは複数冊一気に買えるじゃん。
因みにアテクシは積みません、紙袋に退避させたから。

- 作者:木皿 泉
- 発売日: 2016/01/07
- メディア: 文庫
なにもない物語のようで、なにもかもある、すごくある物語である。
緩やかに暮らしてゆく姿が描かれるのだと思って読んでいたが、気づいたら大きくうねって、「えっ」という所で繋がっていく。
結婚しようと自分の気持ちグイグイでテツコの気持ち無視なのかよ・・・な岩井にイラッときていた(変に慮っててもイラッとくると思う)が、彼すらもうねりにまるっと飲み込まれて、最後は「お茶碗用意して貰って、一緒にご飯食べるようになってよかったな」と思えるようになった。
「夕子」「ひっつき虫」が心にきた。
「夕子」は読むうちに夕子さんの気持ちにそーっと沿うていく。一緒に涙を流し、一緒にぴたりと止まりそうになった。
一樹との関係・気持ちを”ひっつき虫”に擬えるのが面白いなーと読んでいたが、段段切なくなってきちゃった。
これも”喪の仕事”なのだ。
地味に銀杏が繋いでいってたんだなー、と全部読み終わって、目次の銀杏割り器の絵で気づいた。
そういえば木皿さんのドラマもあんまりちゃんと観てなかった。
フジの「茜色の夕日」「まばたき」から生まれた話もあるんだっけか。(うろ覚え)
「木皿食堂」は毎月楽しみにしている。