社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

留萌本線、最後の事件 トンネルの向こうは真っ白

前からe-honは知っていたが、受け取れる本屋が生活圏内に無かった。
此の度の新コロのくそやろうのお陰で普段行ってる本屋が悉く休業、そして5/6までなら2000円以下でも送料無料だしMy書店をどこか指定しておけばそこのお店の利益にもなる!
という事で使ってみた。
ちょっと癖あるなぁ。しかし有難い。

留萌本線、最後の事件 トンネルの向こうは真っ白」(山本巧次/ハヤカワJA)読んだ。

これ発売日とその次の日に本屋で探したんだけど、入荷少ないのが早早に売れたのか休業決まってて書籍の入荷が止まってたのか知らないが全然無かった。でも読みたい!出来れば紙で!
作者は阪堺電車の方だ。
sociologicls.hatenadiary.jp
※これほんまええ話やから読んでー!
乗り鉄撮り鉄ならぬ、”書き鉄”でいらっしゃるのではないかと思われ。
電車(物語の舞台であるキハ54型は気動車*1)の運転と鉄ヲタの記述に愛がある。
舞台は廃線間近の留萌本線*2鉄ヲタ浦本が撮り納めにと乗車したらハイジャック事件に巻き込まれる。
犯人は道議会議員の河出を呼び出し、身代金1億7550万円と留萌本線廃線の撤回である。
留萌警察署には道警本部から人が来るしSAT来るしJR職員も来る、マスコミも来る、河出は黒塗り高級車で来る。
果たして犯人の目的は?警察側はどう犯人を追うのか?人質は無事なのか?
・・・という話。
警察内で揉めないしマスコミがクソではない、「今時の若いモンは~」も説教臭くもないので安心して読める。(そこ?)
ハイジャック犯は人質を殺す気は無いらしい、そして浦本は「留萌本線廃線の撤回」に関しては犯人と意見が合う。
そして乗り合わせた女子達はYouTuber、撮ってる場合なのか?しかし犯人は撮るのを許している。
はてさて。
身代金支払いから留萌到着までが見事である。或る意味此処がクライマックスかもしれない。
少なくとも読んでて鳥肌立った。プロ運転士の腕は凄い。
最後の最後に明らかになる動機、あらすじに”郷愁のミステリ”とあるのも納得である。

どうでもいいニュース:
10年前に留萌本線乗っていた。
sociologicls-acv.hatenadiary.jp
でっかいふきのとうとニシン飯と「きゃー留萌高校!」って車窓から眺めてた記憶ばかりであった。

*1:ここ大事らしい

*2:ええっ!と思ったが実際廃線の話は出ている模様