社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

死に山 世界一不気味な遭難事故《ディアトロフ峠事件》の真相

「死に山 世界一不気味な遭難事故《ディアトロフ峠事件》の真相」(ドニー・アイカー、訳:安原 和見)読んだ。

去年発売された時に話題になっていた本。
冬木さんのエントリで知ったんだと思ったが、一体何処で知ったんだっけか。。。
図書館で借りようとしたが勿論無く、予約して1年ちょっと待った、漸く順番が回ってきた。
去年程じゃなさそうだが、まだ後ろで待ってる人は多そう。「待ってる人が居るから貸出期間守ってね」な旨の紙が挟まれていた。

1959年、ソ連(当時)のウラル山脈で発生した不気味な遭難事件、「ディアトロフ峠事件」をアメリカのドキュメンタリー映画作家が追っていったノンフィクションである。
ソ連の若者、素人ではなくトレッカーとしては経験も積んで更に上の資格を取ろうとしている人達である。
それが衣服を着けず(着けていてもボロボロ)、靴も履いてない状態で見つかり、しかも頭蓋骨骨折してたり舌が無かったり、服からは異常な濃度の放射線が検出されたり。
テントは内側から切られていたが、それ以上に荒らされた形跡はなかった。
最終報告書には「未知の不可抗力によって死亡」のみ。
捜索していた人の証言では光球が飛んでいたとか・・・。
雪崩、強風、付近に住む民族、武装集団、兵器実験、エイリアン・・・果たして原因は。
話は遭難した若者達の現地へ向かうまでのルポ、捜索者のルポ、著者が実際に現地に赴きインタビューしたり現地に向かったりするルポの3つが繰り返されて進んでいく。
一行の生き残り(病気で途中で引き返した為生存)や遺族・関係者の信頼を勝ち取りながら真相に迫っていく所は読んでいて緊張する。
ソ連・ロシア絡みの謎の遭難事件にアメリカ人が挑むんだぞ、やっばい人ら出てくるんじゃね?と気が気ではない。
そして辿り着いた結論には「ええーっ!」てなったが、最後に掲載されているシミュレーションを読みながら、最初のあれやこれやを考え直すと成程と思う。
よく気づいたなぁ。
もっと色んな要因、レアケースが重なりに重なって起こってしまったんだと思ってた。
色んな条件が重なりに重なってしまった、という事ではあるが。
冬山怖い。
それにしても、この結論はディアトロフ財団の方達や当時捜索に関わった方達はどう思われたのだろう。

どうでもいいニュース:
個人的に謎だったのが、予約から1年以上掛かった事。
100人くらい待ってたとはいえ、途中で待ち状況確認した感じでは、何人かは1カ月以上借りてたと思われる。(本来2週間、予約入ってる場合の延滞がOKかは不明)
相当読みづらいのか?と覚悟していたが、人名がややこしい、著者の妻子の話は関係あるのかね?という点以外は読みやすい。