社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

BOOM BOOM SATELLITES 25th Anniversary BOOK「ブンブンサテライツ」

BOOM BOOM SATELLITES 25th Anniversary BOOK『ブンブンサテライツ』」(音楽と人)読んだ。

中野さん回想録、川島さんゆかりの方方の証言、写真、「音楽と人」記事の再録。
読んでいて息が詰まりそうである。
音速、いや光よりも速くね?な生き様。
其れが回想録では淡淡と、悔いも交えられながら語られる。
人によっては「しんどい」かもしれない。
でも此の本が出てよかった。
「別冊カドカワブンブンサテライツ特集号の一部インタビュー酷かったからさ・・・
関わる全ての人が、ブンブンサテライツの言葉を真っ直ぐ届けようとしてくださるのが有難い。

証言集の面子が幅広い、川島さんのお人柄なんだろうな。
家族ぐるみのお付き合いが多かったんだな、そして奥さんが「あなたの事をこう話してましたよ」って話してはるん凄い。
何でTOSHI-LOWさん?と思ったが、真実の一つを射抜いている気がした。
「腹割って長いこといろんな話をしたのは一回だけ」でも同じ時代のロックシーンを生き抜いてきた。
あとTOSHI-LOWさんの語る細美のみーちゃんの姿が全てを語っているような気がする。

川島さんの中では矛盾しないんだろう、「就職する」と「バンド辞めない」は。
そして「音楽を作る、演る時間」と「家族との時間」も同じ重みがあったんだろうと思う。
中野さんが「(川島さんが)もっとゆっくり家族と過ごせる時間をあげていれば」と仰るけど、もしそうしようとしたとしても川島さんは音楽を選びはったと思う。
生きた証を残す、“其の後”を見せられるから。
”其の後”も音楽作品として生き続けられるから。

「憂い」という点で繋がっていたのではないか、と仰る。
憂いってのが日本人らしいような。
(そして自分がブンブンサテライツ好きなのはそういう所だったのかも)
そして音楽のみの繋がりだから不純物混じらず強かったのかな。

あと、御本人の「生きる/死ぬ」とは別で残される側の「生きる/死ぬ」を考える難しさについても少し考えた。
御本人が悟る事が出来たとしても周りは解らない、受け止めきれない。
今迄出来ていた事が出来なくなる、という怖さを想像は出来ても実際の怖さ・不安さ・其の他の感情は解らない。
(読んでいて「出来ていた事が出来なくなる」怖さがまたしんどかった。。。)