社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

人間は笑う葦である

仕事、納める直前に駆け込んで来ました。
なんでやねん。

「人間は笑う葦である」(土屋賢二/文春文庫)読んだ。

地味に週刊文春読む時の楽しみにしてるのが土屋さん連載。
言うても歯科でくそほど待たされる時に読む程度、あとはダイちゃんやjunkoさんが載った時に買った時位か。
とはいえ全部が文春連載からのものでも無いようである。
単行本が出たのが1998年、なので四半世紀位前に書かれたエッセイだが今読んでても刺さるとこがある。
何千年という人類の歴史の中で人間性は変わらなかった、とか。
欲深く、愚かで、理解不可能な行動をしているだろう・・・って21世紀になっても元号変わっても国が違っても変わってない。
もしかしたら加速してる・・・?
「自分探し」については卒論のネタにしようとしてゼミのおっさん先生に「若者は自分探しするのが当たり前」的な事を言われて却下されたんだが、哲学の偉い先生がめっちゃ語ってはるやん!
「自分」は本人によって選択され、作られていくものだ、って。
リアルタイムで読みたかった。そういうの知りたかったん。
仕事帰りのOLさんが自分探しがどうのこうのって本買ってるのが凄く不思議だったからさ・・・。
「もしかしたらわたしは自由ではないかもしれない」も面白かった。

其れにしても、哲学の先生がガチで屁理屈言わはるとパネェな。
良識のある無茶苦茶。
同僚や助手の方の返しも上手い。哲学科すごいな。
授業は受けてみたいがこういうとこでやっていく自信はあんまりない。
「被害者の会」わろた。
一番悪く書かれてるの、御自身だもんな・・・言いたい放題してても上手く御自身を”落とす”から不快感があんまり無い。

土屋さんの本は「棚から哲学」(文春文庫)も読んだ。

「四畳半の下張り」おもろい。
「信用される方法」「論理の三段跳び」「何が無意味か」の論の詰め方が流石哲学者だなぁと。
「悔いのない人生」というのも難しいもんだ。
いつ死んでも悔いの無いよう好き放題しても後悔するかもしれないし、「悔いの無いように」という忠告に従っても後悔するかもしれない。

どうでもいいニュース:
週刊文春から金ふんだくった事あります。
勿論恐喝ではない、「てこずるパズル」にハガキ送ったのが当たったのだった。