社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

わたしの献立日記

12月のみやじのライブもといコンサートにドレスコードあるんだけど、着ていく服が無い。

「わたしの献立日記」(沢村貞子/中公文庫)読んだ。

丸善ジュンクの「書店員がいま一番売りたい本」フェアで見つけて面白そうなので、読んだ。
沢村さんちの朝晩の献立を記録したノートと、内容に纏わるエッセイ。
晩ご飯は主菜、副菜(日によって数は異なる)、汁物から成り立っている。
和食だけじゃなく、アクセントのように洋食もある。
酢の物がよく作られているような。
旦那さんの好物の牛肉バタ焼きも多い?と思ったが、沢村さん御自身が体力作りの為に克服して食べるようになりはったんかもしれない。
朝ご飯はサラダを中心にゆで玉子、パン、牛乳、フルーツ等。
殆ど毎日作ってはるのが凄い。
「身体にさわる偏食は何とかしなければならないけれど、ただの好みは、今更なおすこともない。」(p.131)みたいな割り切りも凄い、其れで献立分けてはるでしょう。
冒頭の「食と生活」でお父上の仰る中に「たった喉三寸の間でしか楽しめないからこそ、なるほどと思うようなうまいものを食べるのさ」って名言よなぁ。
ことわざ大辞典の「喉三寸」に「飲み下してしまえば皆同じ」とあるのを受けての言葉だけど、食べたら終いだからこそ喉越し含めて美味しいもの食べたいよねぇ。
其れだけ食べる事を大事にしてはったという事か。
食が自分自身を作り、支えるもの、そして生活・人生を豊かにする。

魚料理が増えて日記の文字が「なんとなくいきいきして」たり、ぜいたくなものを食べる時に「ダイヤの指輪一つ買ったと思えば」と言い訳したり、お福分けしたり、というのがチャーミングである。
ドラマの中で姑役として嫁役の方にぬかみその匂いでブツブツ言うと「たかがぬかみその匂いくらいであんなにいびるとは、けしからん」と手紙が来るとは大変だな。
「ぬかみそ漬けと姑役は難しい」と仰ってるのが面白い。
因みに、ぬか床にビオフェルミンを入れておられるそうだ。へぇ。

さらっと話されるのが関東大震災や空襲の話。
明治、大正、昭和(、そして平成)と生き抜いて来られた方だから、そういう記憶も生生しく残っているのだ。

いい俳優って、いいエッセイストでもあるのかも。
sociologicls.hatenadiary.jp
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言葉の使い方が巧みで、言い回しや表現がすうっと心に入ってくる。

どうでもいいニュース:
フェアのプレゼントの「新厨房楽ギフトボックス ハヤシビーフ・カレービーフ」に惹かれたからじゃあないんだからね!