社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

山魔の如き嗤うもの

此処へ来て友人知人でも陽性、濃厚接触者で・・・という話を見かけるようになった。
つらい。
COCOAで1週間前の陽性登録者と接触したよ通知が来た人とか。
どないやねん、だけど皆てんやわんやって事やんね・・・。
気をつけよう。

「山魔の如き嗤うもの」(三津田信三講談社文庫)読んだ。

「首無の如き祟るもの」と対になるのだろうか。
「そういえばそうだったな」と読んでいて思い出す。
こちらは初戸の”成人参り”に忌み山、山魔(やまんま)、金山、各地にあるお地蔵さん、物騒な童歌、土地争い・・・どっからどう見ても怪しい。
事件の臭いがプンプンするぜ!
何故か「土曜ワイド劇場」のOPが目に浮かぶようだぜ!
刀城言耶が事件に巻き込まれるきっかけとなった手記「忌み山の一夜」は読んでいてまどろっこしい、だが此れをちゃんと読んでるかどうかで後半を何処迄楽しめるかどうかが決まってくるかも・・・自分は「ええいめんどくさい!」とだばだば気味に読んで後悔しました。
毎度思うんですが、刀城言耶シリーズの登場人物の名前がいかつくてややこしいのはブラフなんですかねぇ。
ま、あるあるな苗字にシンプルな名前(鈴木一郎とか佐藤花子とか)だと風情はありませんな。。。
あとお通夜に長居する人が無かったのは禍いがどうこうというより、春菊と関わりたくなかったんじゃないだろうか。
こういう妖婦みたいな人が居るのも益益怪しくて良き。(其れもどうかと)
以下ネタバレというかなんかそんなような感じ。





此のオチはちょっとずるいぞ。
行方不明の兄弟と其の家族だから、入れ替わりは色々あるんだろうな、とは思っていた。
一族まるまるかよ!すげえな!
犯人此の人、として解説していくけどちょっと合わないとこがあっていやいややっぱり・・・そういう解き方しはる人やけども。
ううむ。
其処は全然ずるくない。
問題は「犯人明かし迄登場しなかった人が犯人でした」となるとこ。
実際はもう少し後で”登場しなかった人”が誰かが解る。やっぱりあの人絡んでたんか。
そして最後の最後にホラー的な展開がひと匙。
其れでもやっぱりずるいわー、でも「ずるいわー」ってツッコミ入れるのも楽しいんだよな。
うむ。
でも「読んでて素でスッキリする」刀城言耶シリーズも読んでみたいような。