社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

ジョジョ論

ジョジョ論」(杉田俊介/作品社)読んだ。

此れも待ってた本。
現物表紙の配色がジョルノっぽい、徐倫も?仗助という説もあるな。
ジョジョ自己啓発的な話に繋げるのは果たして・・・だが逆に言えばジョジョだけで此れだけ語り尽くせるんだぜ!すごいな!
或る程度読み込んでないと解りづらいかもしれない。
ジョジョは第1部の前半だけ漫画読んでて、後はアニメで観ていたが”主人公が不憫で読めない病”拗らせて「岸辺露伴ナランチャが不憫でつらい」の発作起こして脱落したのだった。
なので第4部は飛び飛び、第5部はトリッシュヴェネツィアに行くとこ(プロシュート兄貴んとこらへん)迄しか知らない。
其の体たらくで何で「ジョジョ論」読んだのかというと第2部・第3部が好きだからなんだが・・・ウムウ
著者は第5部以降がお好きなようである。
或いは「この人生をよりよく生きるための思想(倫理)を学び直すこと」を語るには第5部以降が良かったのか。
ジョジョへの想いの強さ、如何に語りたいか・・・はよく解った。

平等、自己犠牲について改めて考える機会にはなったかもしれない。
個人的にはジョジョは各登場人物の”生き様”を堪能する物語なのかなぁと思っている。
著者も書いてはる、「生の価値は平等ではないか--もしもその人がその人なりの命を丸ごと生ききったならば。」(p.161)
此の一言に尽きると思う。

欲望=スタンド能力?と受け取れる箇所があったが、そういえば精神エネルギーの具現化がスタンドなのだった。
願望が表れてるというのもなるほどである。
「無意識の才能」は読み手が各登場人物の生き様から読み取るもんなのかもなぁ。
よく「もし自分にスタンド能力があったら?」を考えるに「この能力だったら強そう」より「自分の欲望はこうだからこういうスタンドか!」の方が的確なのかも・・・でも其れだと「無意識」じゃないよなぁ。
己と向き合うきっかけにはなるかも。
あんまり此の本とは関係ないけど、ちょっと思った。

どうでもいいニュース:
学生時代、第一希望のゼミの先生は「AKIRA」を研究テーマにして本書いてはったし、卒論でエヴァ書く奴が居たけど(多分毎年居てると思う)、ジョジョで書いた社会学部生はどのくらい居たのだろうか?
(居た前提かよ)