社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

日本現代怪異辞典 副読本

漢字検定を受ける心算は無いが、面白そうなので漢検準1級の読み問題を出題するアカウントをフォローした。
見た事あるけど読み方忘れたのが多かった。
難しい。

「日本現代怪異辞典 副読本」(朝里樹/笠間書院)読んだ。

「日本現代怪異辞典」と併せて読むべきだった・・・けど、此れ単体でも十分楽しめる。
人は何故怪異を求めるのか?
「わからない」事の魅力から始まる。
個人的には「わからない」事自体だけじゃなく、「わからない事を知るという快楽」も挙げたい。

懐かしくなるようなトイレの怪談や花子さん、平成になれば都市伝説や某巨大掲示板のスレ迄、昭和・平成の怪異を色んな切り口で分類、解説していく。
網羅する目線、切り口が面白い。
怪異の意味の変遷も解って良いな。
精神破壊は割と最近らしい。
そういえば昔の怪談ってすぐ”死ぬ”よなぁ。
「赤き衣の怪」の章にあるようなやつ。
自分が聞いた事がある/知ってる話もホニャララしたら死ぬ、呪われる・・・という話は多かったような。
其れも血がドバァっていう。
どう選んでも殺される、とか。
自分が聞いた赤いちゃんちゃんこの話は赤・白・青の何れを選んでも死ぬやつだった。
「どれも厭です」って言ったらどうなるんだろう?って友達に話したら「知ってるのが気に入らなくて殺されるんでは」って返ってきたような。
ピアスの穴の白い糸の話(引っ張ったら失明するやつ)の続きがあったのか。
都道府県別怪異」の大阪、泉の広場の話は佇んでるだけじゃなかったような気がする。
”居る”だけじゃないから怖いよなーって思ってた。

「怪異たちと出会いたくないならば、そして、もし出会ってしまったときのために、彼らのことを良く知り、その出現の条件や対処法を学んでおくことが、重要になるだろう。」(p.206)みたいな章の締め方が児童向け妖怪大辞典的な本の大人版みたいでちょっと懐かしくなる。
そもそも「日本現代怪異事典」の副読本だし。
コラムが関連を無視して謎に入ってくるのが面白い。

井上円了の「妖怪玄談」も気になるー。
と思ったら、青空文庫にあるのな。
www.aozora.gr.jp