社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

ほねがらみ

おばか日記に記録として感想書いて、忘れた頃に読み返してフヒヒってなるやん。
折角書いたんで友人知人に「こんなんあってんでー」ってはてなブログの機能(?)で流すやん。
うっかり本人に補足されたりするやん。
ボトルメールが届いてもうた」な時もあれば「なんか申し訳ない」時もあるねん。
気を遣ってあんまり酷く書かないように・・・と思う一方、自分の敷地(おばか日記)くらいは本音書きたいよなぁ。
エゴサ対策はどうしようもない。。。
飛さんは「(略)感想は呟くとよいです。書き手はうれしいので。巧拙は関係なし。」って仰ってたけども。

「ほねがらみ」(芦花公園幻冬舎文庫)読んだ。

不本意ながら幻冬舎。(恒例)
なんでカクヨムで書いてた人の作品が幻冬舎から出るん?KADOKAWAじゃないん?
ホラー文庫から2作出てるけども、一番読みたかったのが「ほねがらみ」だった。
大学病院勤めの整形外科医の集めた怪談、此処に書き起こされたもの・・・漫画家に提供されたネタ、取材の聞き書き、先輩医師の症例研究資料を創作に落とし込んだもの(何でまたそんなややこしい事を)、体験談、伝承、等等。
其れらには奇妙な符合が。
「ひとつの映画をバラバラに見せられているような感覚」とは。
あの家系図はミステリー好きだとわくわくするやつである。どう絡んでくるのか。
「はじめに」は”私”の怖い話遍歴だが、恐らく作者の怖い話遍歴なんでしょうな。
怖いっちゃ怖いんだが、此れを「怖い!凄い!」と思えるのは心が真っ直ぐで幸せな事である。
楽しめた人には三津田信三「作者不詳」「怪談のテープ起こし」「わざと忌み家を建てて棲む」をお勧めする。
以下ネタバレあり。考察は無し。





で、何?



“円環”に引き摺り込まれる感じが無かったんだが・・・。
オチは解らなくもない、だが読み終わって「で?」だった。
「ずずず」までは面白かったんだがなぁ。
上でお勧めとして挙げた作品が「おう、今からお前襲いに行くから待っとれ」だとしたら、此れは金属バット振り回してるのを「何もがいてるんやろー今から殴りに来たいのかなー」と眺めている感じである。
色々な要素やスタイルがありすぎて、”拡散”しちゃってるのかもだ。勿体無い。
和モノに洋モノ混じってくるのは面白かった。
自分は綺麗に着地した上で”円環”に引き摺り込まれて、「だから『ほねがらみ』なのね」と読み終わりに思いたかったのかもしれない。
多分合わなかっただけだ。うむ。

鈴木母のは誰が書いたんだろう。
本人だとしたら、死ぬ前によくそんな余裕あったなぁ、と。

あと、やっぱり欠損するのは”左”なんですな。
其のスジから見たら”左”には意味があるのだろうか。