社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

文学少女対数学少女

毎日着る服に悩む。
朝ひんやりしてるから長袖着たら会社着く頃には暑いし、其れを見越してTシャツ着たら寒い。
ついでに眠い。

文学少女対数学少女」(陸秋槎、訳:稲村文吾/ハヤカワ文庫HM)読んだ。

SFの人やと思ったらミステリーの人やってんね。
登場人物一覧表が別紙になっているので見やすくて有難い。
ただ謎を解くのではなく、作中の物語を推理しつつ数学の話もしつつ、抑もミステリーの在り方みたいな所まで話が及ぶ。
数学の証明みたく理詰めで解いてくミステリー。
高校数学もミステリーだと考えて解けば良かったんだろうか。
以下若干のネタバレあり。





面白いんだけど、ちょっとまどろっこしい。
「グランディ級数」はあれでいいんだ、と思いつつもやっぱり中途半端なような・・・色んな意味で。
麻耶雄嵩の「メルカトルかく語りき」の最後の話思い出した。
(ら、あとがきで麻耶雄嵩に触れられていたり、解説が麻耶雄嵩だったりする)
あれもなかなかにすっとこどっこいなオチだったが、スパーッとしてる分「まいっかー」と思える。
こちらは「まいっかー」と思えるほどすっぱりしてないので若干モヤった。

ミステリーとはどうあるべきか、其れこそ厳密性だの自由性だの考察・追求したい人にとっては凄く面白いと思う。
ただ「面白ければすっとこどっこいトリックだろうが無茶やろうが湖に死体突っ込んでようが宇宙人が出てこようがOK!其れ以外はそんなに興味ありません。以上。」という自分みたいなタイプにはどうなんだろうな・・・微妙だな・・・。
人を選ぶような気はする。

というか、タイトルは「文学少女対数学少女」だけど、実際のところ「文学少女対数学少女対もう一人少女」じゃなくないですか?
不動点定理」の家出の話は別んとこに収録されてるんだろうか。

どうでもいいニュース:
よくそんなんでミステリー読んどるよな!と怒られそうなんだが、面白いもんは面白いんだから仕方ない。