社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

私の脳で起こったこと

毎日22時就寝!と思いながら23時過ぎてオフトゥンへ。
今日こそは!

「私の脳で起こったこと」(樋口直美/ちくま文庫)読んだ。

レビー小体型認知症を発症した方の日記。
認知症世界の歩き方」の監修をされた方である。
sociologicls.hatenadiary.jp
最初はうつと診断されて投薬治療されていたが幻視があり、ご自身で調べるうちにレビー小体型認知症ではないかと解った。
確かに重いうつっぽい、誤診されるのも分からなくもない・・・厄介だな。
レビー小体型認知症の症状の中に薬に過敏になる事があり、薬が効きすぎて余計苦しかったそうである。
そして自分にも当てはまる節があって怖い。
思い出せなさ具合、言葉の出てこなさ具合、倦怠感・・・等。
こんなに近かったのか。。。
認知症」と聞いて想像するような症状と全然違うんである。
幻視や見当識障害等、認知機能に関わる症状だけではない。
自律神経(血圧や体温が変動する等)、睡眠に影響が出る。
全然知らなかった。
「一種の慢性病だと思う」と仰っているが、正にそんな感じ。
対処の仕方も全然違うようである。
最初は進行を遅らせるのに「今まで通りの生活を今まで以上にする」と言われていたが、打てる手はあったのだ。
具体的に此れ、というのは解らないが、或る時期から好転してるように見える。
覚悟が決まったから?

とすると他の認知症はどうなるんだろう。
認知症世界の歩き方」もまた違って読める。
紹介されている症状・現象とはまた違う症状があるのかもしれない。

色んな方の話を伺っていきたい、でも当事者としては話し辛いだろうなぁ。
「此れだけはっきりご自身の症状・状態を認識しておられるのなら、周りの人に伝えたらもっと生きやすくなるんじゃないん?」と思いながら読んでいたが、もし実際に話したら怪訝に思われるかもしれない。
必要以上に気を遣われたら、それもしんどいだろうし。
(「終わってるやん」とか言う心無い人もあるかもしれない←自分がうつの診断下った時に実際に言われた)
樋口さんのような方が「私の場合はこうでした、こうして欲しい」と伝えてくださる事、「認知症世界の歩き方」のような本が出来る事で、当事者が自分自身の事を伝えられて、周辺の人も含めて一緒に生きやすくなれば。

其れにしても何で虫の幻視なんだろう。
人間が見える事もあるそうだが、他の生物ではないのが不思議である。

どうでもいい愚痴:
樋口さんは薬が効きすぎて症状が悪化しはったけど、ああまで書かれるとうつ持ちで薬で何とかなってる人間は読んでいて、ちとしんどい。
ちゃんと患者さんを診られてない医者がよろしくないんだと思うけどな。
様子がおかしい、悪化してるのが把握出来ていれば減薬するなり他の手段を取るなり出来たんじゃないのかねぇ。
(そして「今の自分は薬が効いてるけど、もし将来レビー小体型認知症を発症したら効かなくなるのか」「うつとレビーの境目は解るのだろうか」と不安になった)
あとアロマオイルや漢方が良かったと仰るのも、樋口さんは真っ当なモノを選んで使ってはるから効果があったんだと思う。
だけど一歩間違えたらマルチの餌食だからな。。。
樋口さんのお話がそういう輩に悪用されなきゃよいが。